1年以上売れない家は値引きすべき?価格見直しと売却対策を解説

1年以上売れない家は値引きすべき?
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こんにちは。売れない実家や不動産の売却を一緒に考える、カズです。

家を売り出して1年以上たつと、「もう値引きするしかないのかな」と考えますよね。ただ、1年以上売れないからという理由だけで、値下げ幅を決めるのはおすすめしません。

私が先に見るのは、問い合わせ、内覧、購入申込みのどこで止まっているかです。問い合わせ自体が少ない家と、内覧は何件もあるのに決まらない家では、打つ手が違います。

まず30秒で判断

  • 問い合わせが少ない:価格・広告・買主層を再確認
  • 内覧は入る:現地で見送られる理由を確認
  • 1年以上同じ会社で動かない:販売活動と査定根拠を再点検
  • 売却期限がある:値下げだけでなく買取も比較

つまり、1年以上売れない家で最初にすることは「とりあえず値下げ」ではなく、今の価格と売り方が現在の市場に合っているかを数字で確認することです。

目次

1年以上売れない家を値引きする前の判断

1年という期間は、販売計画をそのまま続けてよいか見直す大きな区切りです。ただし、価格だけを見ると原因を外すことがあります。まず販売状況を分解してみましょう。

1年経過は売り方を見直す合図

不動産の売却期間は、地域、価格帯、築年数、物件種別によって違います。そのため「何か月売れなければ何%下げる」と全国一律には決められません。

一方、国土交通省の標準媒介契約約款では、専任媒介契約と専属専任媒介契約の有効期間は3か月を超えない範囲で定めるとされています。1年以上売れていないなら、同じ会社へ依頼している場合でも、販売計画を見直す節目を複数回通過していることになります。

更新のたびに価格だけを下げるのではなく、「この3か月で何件問い合わせがあったか」「何件内覧したか」「なぜ見送られたか」「次の3か月は何を変えるのか」を確認してください。(出典:国土交通省「宅地建物取引業法関係・標準媒介契約約款」)

問い合わせの止まる場所を見る

「売れない」と一言でまとめると原因を見失います。実際には、広告を見ても問い合わせされない、問い合わせ後に内覧へ進まない、内覧後に申込みが入らない、価格交渉で止まる、と段階が分かれます。

今の状況 考えやすい原因 先に確認すること
問い合わせがほぼない 価格・需要・広告露出 成約事例と競合物件
問い合わせはある 写真・説明・内覧条件 問い合わせ後に止まる理由
内覧は複数ある 建物状態・価格差・条件 内覧後の具体的な感想
交渉まで進む 価格・引渡条件・費用負担 買主が求めた条件

問い合わせがほとんどないなら、室内を少し片付けるだけでは変わらないかもしれません。逆に内覧が何件も入るなら、広告で興味は持たれているため、現地で感じる価格との釣り合いや修繕負担などを確認します。

◆カズのワンポイントアドバイス

私なら「1年売れないから100万円下げる」とは決めません。担当者に直近3か月の問い合わせ数、内覧数、見送り理由を聞きます。同じ理由が何度も出ているなら、そこが値下げや売り方変更の判断材料になります。

値下げ前に相場を取り直す

1年前の査定が妥当だったとしても、現在の競合や成約水準が同じとは限りません。そこで、売出中の価格だけではなく、実際に取引された価格を確認します。

国土交通省の不動産情報ライブラリでは、不動産の取引価格や成約価格などを確認できます。ただし、同じ地域でも接道、土地の形、築年数、建物状態などで価格は変わるため、公表データだけで売出価格を決めるのは避けましょう。

不動産会社には、比較した成約事例、現在の競合、想定する成約価格、価格を再び見直す条件まで説明してもらいます。確認方法は、不動産査定の根拠を確認する5つの質問で詳しくまとめています。

今の会社だけでは判断しにくい場合は、別会社の査定額と根拠を同じ条件で比べると、価格が高すぎるのか、販売方法に改善余地があるのかを切り分けやすくなります。

1年以上動いていない家なら、値下げを決める前に一度、現在の相場を別の視点から確認しておく意味があります。

\ 値下げ前に今の査定額を比較 /

査定結果を見てから、値下げするか今の会社を続けるか判断できます。

1年以上売れない家の値引きと売却戦略

相場を取り直して現在価格が高いと分かったら、価格を見直します。ただし、値下げだけで終わらせず、売却期限や保有コスト、不動産会社の販売方針まで一緒に考えるのがポイントです。

値下げのタイミングと幅

家の値下げに「一律で5%」「必ず100万円」といった決まりはありません。物件価格も地域の需要も違うため、割合だけで決めるとかえって判断しにくくなります。

私なら、現在の売出価格と近隣の成約事例の差、競合物件との違い、買主が検索する価格帯を見ます。少額だけ下げても同じ検索条件の中に残り、見てくれる買主層がほとんど変わらない場合もあります。

反対に、相場と大きく離れていないのに内覧後だけ止まるなら、価格ではなく修繕負担、残置物、引渡条件などが壁になっている可能性があります。値下げは「売れない期間」ではなく、値下げすると何が変わるのかまで考えて決めてください。

小さな値下げを短期間に繰り返すのは慎重に。買主から「もう少し待てばさらに下がるかも」と見られることがあります。下げる場合は、成約事例と次に狙う価格帯を確認してから決めましょう。

値下げ額と保有コストを比べる

1年以上売れない家では、売却価格だけでなく「さらに持ち続ける費用」も見逃せません。戸建てなら固定資産税、火災保険、庭木の手入れ、修繕、遠方なら交通費などが続きます。マンションなら管理費や修繕積立金も必要です。

例えば、もう半年待って高値を狙うなら、その半年でいくら費用が増えるのかも計算します。50万円高く売れる可能性を待つために、それに近い維持費や修繕費が増えるなら、手元に残る金額では差が小さくなることもあります。

比較するのは売出価格ではなく最終的な手残りです。

「想定成約価格 − 売却費用 − 今後の保有費用 − 税金の見込み」で比べると、値下げして早めに売る場合と、そのまま待つ場合を比べやすくなります。

不動産会社を変える判断

1年以上売れないときは、家だけでなく不動産会社の販売活動も確認してください。写真や紹介文が長期間ほぼ同じ、問い合わせや内覧後の反応が共有されない、競合物件の変化を説明できないなら、担当者と販売計画を話し直す時期です。

媒介契約の更新前には、次の4点を聞いてみてください。

  • 直近3か月で行った販売活動
  • 問い合わせ数と内覧数、その変化
  • 売れない原因をどう見ているか
  • 次の3か月で価格以外に何を変えるか

答えが具体的なら継続する理由になります。反対に、毎回「値下げしましょう」だけで根拠が薄いなら、不動産査定のセカンドオピニオンで査定額と売却条件を確認する方法も参考になります。

今の会社を続けるか決める前に、他社の査定根拠と販売提案も確認すると、会社を変える意味があるのか判断しやすくなります。

\ 今の会社以外の売却提案も確認 /

複数社の説明を比べても、必ず依頼先を変更する必要はありません。

仲介から買取を検討する場合

価格と販売方法を見直しても難しく、売却期限を優先したい場合は、不動産会社が直接買主になる買取も候補です。一般の買主を探す仲介より売却時期を決めやすい一方、再販売費用や事業者の利益などが織り込まれるため、仲介で成約できる価格より低くなる傾向があります。

そこで、仲介を続けた場合の想定成約価格と期間、今後の保有費用、買取価格、片付けや修繕の負担を同じ条件で比べます。実家の場合の違いは、実家売却は仲介と買取どっちかを価格・期間・手間で比較した記事で確認できます。

「少しでも高く」が最優先なら仲介を続ける意味があります。一方、期限や管理負担を優先するなら買取が合う場合もあります。どちらが正解というより、何を優先するかの違いです。

相続した家は値引き以外も確認

相続した家が1年以上売れない場合は、価格以外の事情が重なっていることがあります。名義が親のまま、兄弟など共有者の意見がそろわない、家財が大量に残っている、境界や接道に問題がある、といったケースです。

ここまで入ると、今回の記事で相続手続きまで広げると焦点がぼやけます。相続した家に特有の原因は、相続した家が売れない原因と値下げ前の7つの売却対策で確認してください。

なお、相続登記や税金、共有不動産などは個別事情で扱いが変わります。正確な情報は法務局、国税庁などの公式情報を確認し、必要に応じて司法書士、税理士、弁護士、不動産会社など各分野の専門家へ相談してください。

1年以上売れない家のよくある質問(FAQ)

Q1. 値下げしても問い合わせが増えない場合はどうしますか?

A. 値段だけが原因ではない可能性があります。広告写真や紹介文、物件の対象となる買主層、接道や建物状態などを確認してください。値下げ前後で閲覧数や問い合わせ数がどう変わったかも不動産会社へ確認すると、次に直す場所を判断しやすくなります。

Q2. 専任媒介中でも別の会社に意見を聞けますか?

A. 査定やセカンドオピニオンとして意見を聞くことと、別会社へ重ねて媒介を依頼することは分けて考える必要があります。専任媒介・専属専任媒介では他社への媒介依頼に制限があるため、現在の媒介契約の内容と有効期間を確認してください。

Q3. 内覧が何件もあるのに申込みがない場合は?

A. 内覧後の見送り理由を集めてください。価格との釣り合い、修繕負担、室内状態、周辺環境、引渡条件など、同じ理由が繰り返されていれば改善候補です。内覧があるからといって、すぐ大幅値下げが必要とは限りません。

Q4. 相続した共有の家を一人の判断で値下げできますか?

A. 共有不動産全体を売却する場合は、最終的な売却条件について共有者全員の意思調整が必要です。媒介契約や価格変更の進め方も現在の契約内容や共有状況で変わるため、一人で進めず、共有者と不動産会社へ確認してください。

1年以上売れない家の値引き判断まとめ

1年以上売れない家は、同じ売り方を続けるより、価格と販売方法をいったん見直す時期です。ただし、期間だけを理由に値引きする必要はありません。

まず問い合わせ・内覧・申込みのどこで止まっているかを確認し、次に現在の成約事例で価格を取り直します。そのうえで、今の会社を続けるのか、価格を見直すのか、別会社へ切り替えるのか、買取まで比べるのかを決めましょう。

次にやることは3つです。

  1. 直近3か月の問い合わせ数・内覧数・見送り理由を確認する
  2. 現在の成約事例と別会社の査定根拠を比べる
  3. 値下げ・会社変更・買取を「期間と最終手取り」で決める

値引きは売るための手段の一つですが、原因を調べずに使う手段ではありません。1年以上動いていない今だからこそ、値段を下げる前に「なぜ売れていないのか」を数字で確認してみてください。

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この記事を書いた専門家

保有資格: 相続診断士 / 宅地建物取引士 / AFP(日本FP協会認定)など20種以上

不動産・金融業界で20年以上の実務経験、1,500件以上の相談実績を持つ相続・終活・不動産相続のプロフェッショナル。法律・税務・介護の専門家と連携し、ご家族に寄り添った円満な終活・相続を実現します。

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