実家の売却で売れない原因は?値下げ前に確認したい7つの対策

実家の売却で売れない原因は?
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こんにちは。相続した実家の売却について一緒に考える、カズです。

私は不動産の仕事を20年以上やっていますが、「実家を売りに出したのに動かない」という相談では、いきなり値下げを勧めることはしません。問い合わせが来ないのか、内覧後に止まるのか、条件交渉まで進んで止まるのかで、見直す場所が違うからです。

相続した実家では、築年数や立地だけでなく、家財、名義、共有、境界、接道などが重なることもあります。そこでこの記事では、実家が売れない原因を切り分けて、値下げ・片付け・解体・買取を決める前に何を確認するかを順番に見ていきます。

  • 実家が売れない原因を反響から見分ける方法
  • 値下げ前に確認したい価格と販売活動
  • 古い家や荷物が残る家の売り方
  • 仲介を続けるか買取へ切り替える基準

30秒で見る判断ポイント

  • 問い合わせが少ない:価格・需要・広告を確認
  • 内覧は入るが決まらない:建物状態・残置物・価格差を確認
  • 交渉で止まる:名義・共有・境界・引渡条件を確認
  • 長く動かない:別会社の査定と買取条件まで比較
目次

実家の売却で売れない原因を見極める

実家が売れない理由を「価格が高い」の一言で終わらせると、必要のない値下げをしてしまうことがあります。まず、買主候補がどの段階で離れているかを確認してください。

今の状況 考えやすい原因 最初に確認すること
問い合わせが少ない 価格・需要・広告 成約事例と掲載内容
問い合わせはある 写真・説明・内覧条件 物件情報の見せ方
内覧後に断られる 建物・残置物・価格 見送られた理由
交渉で止まる 条件・名義・境界 買主が気にする条件

国土交通省の「令和6年空き家所有者実態調査」では、今後5年程度のうちに賃貸または売却する意向がある世帯の課題として、住宅の傷み43.3%、借り手・買い手の少なさ40.3%、家財などの処理37.4%が上位でした。つまり、売れない理由は価格だけではなく、建物・需要・荷物など複数に分かれるということです。(出典:国土交通省「令和6年空き家所有者実態調査」)

問い合わせが来ない原因

売り出しても問い合わせが少ないなら、まず売出価格と地域の需要を見ます。比較するのは現在売り出されている物件だけではありません。売出価格は売主の希望なので、実際に取引された近隣物件と比べる必要があります。

土地面積、築年数、駅からの距離、道路条件などが近い成約事例を不動産会社に示してもらい、「なぜこの売出価格なのか」を確認してください。国土交通省の不動産情報ライブラリでも取引価格や成約価格の情報を確認できます。

それでも相場から大きく外れていないなら、写真、間取り図、紹介文、掲載している不動産情報サイト、想定する買主層まで見ます。古い実家でも、土地を探す人、リフォーム前提の人、投資家など、誰へ見せるかで販売方法は変わります。

内覧後に決まらない理由

内覧まで入っているなら、少なくとも物件そのものに興味を持つ人はいます。ここで申込みへ進まない場合は、室内の印象、修繕負担、荷物の処分、周辺物件との価格差などが最後の壁になっている可能性があります。

私は「何件内覧したか」だけではなく、見送った理由を担当者が聞き取れているかを確認します。同じ理由で何組も断られているなら、そこを直す意味があります。一方、理由が毎回違うなら、慌てて大幅な値下げをする必要がない場合もあります。

コンサルタント @KAZU

「3か月売れないから100万円下げる」のように期間と金額だけで決めるより、問い合わせ数・内覧数・断られた理由を先に見てください。数字が分かると、価格を変えるのか、売り方を変えるのか判断しやすくなります。

古さや権利関係も影響する

築古、雨漏り、シロアリ、残置物、再建築の可否なども買主の判断に影響します。ただし、古いから解体、荷物があるから全撤去、と先に決めるのはおすすめしません。工事費や処分費をかけても、その分だけ高く売れるとは限らないからです。

また、相続した実家では、親名義のまま、兄弟との共有、抵当権、境界未確認などが売却手続きを止めることがあります。2024年4月1日から相続登記は義務化され、相続で不動産を取得したことを知った日から原則3年以内に申請が必要です。正当な理由なく義務に違反すると10万円以下の過料の対象となる可能性があります。(出典:法務省「相続登記の申請義務化について」)

名義がまだ親のままなら、相続登記前の家を売るまでの順番を先に確認すると進めやすいです。兄弟で共有している場合は、誰がどの条件なら売却に同意するのかも早めに話しておきたいところです。

実家の売却で売れない時の7つの対策

原因の見当がついたら、費用をかけずに確認できるところから順番に動きます。値下げ、片付け、解体、買取は後戻りしにくいものもあるので、先に比較材料をそろえるのがポイントです。

成約事例で価格を見直す

まず現在の売出価格が、近隣で実際に売れた価格とかけ離れていないか確認します。不動産会社の査定額は「その金額で必ず売れる」という保証ではありません。

査定書を見るときは、査定額だけでなく、比較した成約事例、想定する売却期間、値下げを検討する時期、最終的な成約予想価格まで聞いてください。高い査定額そのものより、その金額に根拠があるかを見る方が大切です。

広告と販売活動を確認する

次に、どのサイトへ掲載しているか、写真や間取り図は十分か、問い合わせへどのように対応しているかを確認します。物件の特徴が買主へ届いていなければ、価格だけ下げても改善しないことがあります。

専任媒介や専属専任媒介で売却している場合は、レインズへの登録内容や取引状況も確認できます。担当者からの報告だけでなく、何件問い合わせがあり、何件内覧し、なぜ見送られたのかまで聞いてみてください。

荷物と建物は工事前に比べる

相続した家では、家具、家電、衣類、仏壇などが大量に残っていることがあります。それでも査定自体は相談できる会社があるので、何十万円もかけて家を空にしてから査定する必要がない場合があります。

先に現状のまま査定し、「そのまま売る場合」「片付けて仲介する場合」「買取へ出す場合」の費用と手取りを比べてください。詳しい順番は遺品整理と不動産査定はどちらを先にするかで解説しています。

雨漏りや老朽化も同じです。自己判断でリフォームや解体を契約する前に、現況の価格を確認します。再建築できない可能性があるなら、解体前に接道や道路種別を確認し、再建築不可物件の査定と売却の判断基準も確認してください。

名義と共有を先に確認する

買主が見つかったあとで名義や共有の問題が判明すると、契約や引渡しの日程に影響します。登記事項証明書で現在の名義、抵当権、共有者を確認し、相続人が複数いるなら売却方針も話しておきたいところです。

査定相談は相続登記前でも進められる場合がありますが、亡くなった親名義のまま買主へ所有権を移すことはできません。登記と売却準備を順番待ちにせず、必要に応じて並行して進めると時間を使いやすくなります。

別会社の査定を比べる

現在の会社だけでは価格や販売方法が妥当か判断しにくい場合は、別の不動産会社にも査定を依頼します。ここで比べるのは査定額の高さだけではありません。

「どんな買主を想定しているか」「何か月程度での成約を考えているか」「売れなければ何を変えるか」「売却費用を差し引いていくら残りそうか」を同じ条件で聞くと、提案の違いが見えます。

相続した実家で複数社を比べる考え方は、相続不動産の一括査定比較でもまとめています。

今の売出価格が高いのか、販売方法を変えるべきなのか判断しにくいときは、複数社の査定額と根拠を並べると比較しやすくなります。

\ 値下げ前に査定額と根拠を比較 /

査定結果を見てから、価格や依頼先を決められます。

仲介と買取を切り替える

時間をかけても市場価格に近い金額を狙いたいなら、一般の買主を探す仲介が基本です。一方、売却期限を優先したい、遠方で内覧対応が難しい、残置物や老朽化への対応を減らしたい場合は、直接買取が候補になります。

買取は仲介より価格が低くなる傾向がありますが、価格だけで良し悪しは決められません。売れるまでの期間、仲介手数料、片付け、修繕、維持費などを含めて、最終的な手取りと負担で比べてください。

選び分けを詳しく確認したい方は、実家売却の仲介と買取の違いで価格・期間・手間を比較できます。

コンサルタント @KAZU

私なら、仲介で売れないからすぐ買取へ切り替えるのではなく、仲介の想定成約価格と買取価格を同じ時点で取ります。差額と「あと何か月待てるか」を一緒に見ると、家族でも話しやすくなります。

維持費と税の期限も比べる

売却価格だけを見ていると、売れるまでにかかる費用を忘れやすいです。空き家でも固定資産税、火災保険、庭木や建物の管理、遠方なら交通費が続きます。マンションなら管理費や修繕積立金もあります。

たとえば半年待って高く売れる可能性があっても、その間の維持費や追加修繕が増えるなら、手取りの差は小さくなるかもしれません。反対に保有コストが小さく、急ぐ事情がないなら、必要以上に値下げする理由もありません。

また、相続した実家そのものに一律の売却期限はありませんが、相続空き家の3,000万円特別控除や相続税の取得費加算などは売却時期が関係します。期限の考え方は相続不動産の3年・3年10か月・5年の期限で確認してください。税制は物件や相続状況で適用が変わるため、個別の税額や特例は税理士や税務署への確認が必要です。

古い売買契約書や領収書は、片付けの途中で捨てないでください。親が購入したときの取得費を確認する資料になることがあります。取得費が分からない場合は税額に影響することがあるため、売却前に探しておきましょう。

ここまで確認しても今の会社だけでは判断しにくいなら、価格を下げる前に別会社の査定を取り、売却期間と手取りを比べる方法があります。

\ 仲介を続けるか買取へ進む前に比較 /

売却を決める前の相場確認として比較できます。

次にやることは3つです

  1. 反響を確認する:問い合わせ数・内覧数・見送られた理由を聞く
  2. 価格と売り方を比べる:成約事例・別会社査定・仲介と買取を並べる
  3. 期限と手取りで決める:維持費・税の期限・売却後の手取りまで確認する

名義、共有、境界、税金などが重なって「どこから確認すればいいか分からない」という場合は、査定額だけで答えを出しにくくなります。一般論だけでは決めにくいところを、分かる範囲から一緒に確認できます。

\ 売却未定でも進め方から相談できます /

値下げや買取を決める前の状況確認だけでも相談できます。

短く状況を伝えたい方はLINEから相談できます。

実家売却で売れない時のFAQ

Q1. 何か月売れなければ見直した方がいいですか?

A. 期間だけで一律には決められません。問い合わせや内覧が少ない状態が続くなら、価格の根拠、広告、販売活動を確認します。媒介契約の更新時期も一つの確認タイミングですが、「3か月だから必ず値下げ」のようには考えません。

Q2. 荷物が残った実家でも査定できますか?

A. 荷物が残っていても査定を相談できる会社はあります。先に高額な片付け費を払うより、現状のまま査定し、片付け後の仲介と現況売却の手取りを比べてから決める方法があります。

Q3. 古い実家は解体した方が売れますか?

A. 必ずしもそうではありません。古家付き土地として探す買主もいます。特に再建築の可否が不明な土地では、解体を先に決めず、現況売却・更地売却・買取の条件を確認してください。

Q4. 媒介契約中でも別会社に査定を頼めますか?

A. 査定や意見を聞くこと自体はできますが、他社へ売却を依頼できるかは現在の媒介契約の種類や内容で変わります。契約書を確認したうえで、今の会社の販売状況と他社の査定根拠を比べてください。

実家の売却で売れない時のまとめ

実家の売却で売れない時は、最初から値下げや解体へ進むのではなく、問い合わせ・内覧・交渉のどこで止まっているかを確認してください。そこが分かると、価格、広告、建物、荷物、名義のどこを見直すべきか絞れます。

次に、近隣の成約事例と現在の販売活動を確認し、それでも判断しにくければ別会社の査定と買取条件を比較します。最後は「いくらで売り出すか」だけでなく、売却までの期間、維持費、税金、売却後の手取りまで見て決めるのがポイントです。

不動産の価格や売却期間は、地域、物件状態、市況、権利関係によって変わります。本文中の数字や考え方は一般的な目安として、正確な制度情報は法務省、国土交通省、国税庁などの公式情報をご確認ください。個別の登記は司法書士、税金は税理士・税務署、法的な争いは弁護士など、必要な専門家へ相談してください。

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この記事を書いた専門家

保有資格: 相続診断士 / 宅地建物取引士 / AFP(日本FP協会認定)など20種以上

不動産・金融業界で20年以上の実務経験、1,500件以上の相談実績を持つ相続・終活・不動産相続のプロフェッショナル。法律・税務・介護の専門家と連携し、ご家族に寄り添った円満な終活・相続を実現します。

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