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マンションの相続登記申請書は、法務局の「所有権移転登記申請書」を使い、亡くなった方の情報、相続人、登記原因、不動産の表示、登録免許税などを記入して作成します。
マンションの場合、特に注意したいのが「家屋番号」と「敷地権の割合」です。部屋番号や購入時のパンフレットを参考にするのではなく、登記事項証明書に記載された内容を確認して記入します。
この記事では、相続人全員の遺産分割協議によって、マンションを1人が取得する一般的なケースを例に、相続登記申請書の書き方を説明します。
相続登記の申請書を初めて作成する方でも、どの書類を見て、どの欄に何を書くのかが分かるように整理しました。
- 申請書は法務局公式サイトからダウンロードできる
- 相続方法によって使用する申請書や添付書類が異なる
- マンションの家屋番号・敷地権割合は登記事項証明書で確認する
- 登録免許税は原則として固定資産税評価額の0.4%
- 相続登記には原則3年以内の申請義務がある
- 2026年10月5日以降の申請では、新しい様式と国籍等の申出に注意する
最初に、法務局の公式様式とマンションの登記事項証明書を手元に用意してください。この記事の記入例は説明用の架空の事例です。実際の申請では、相続関係や登記内容に合わせて記載する必要があります。
マンションの相続登記申請書はどこでダウンロードする?
マンションの相続登記申請書は、法務局の公式サイトから無料でダウンロードできます。
相続登記には「所有権移転登記申請書」を使用しますが、相続の方法によって選ぶ様式が異なります。
| 相続の方法 | 使用する申請書 |
|---|---|
| 法定相続分で取得 | 相続・法定相続 |
| 遺産分割協議で取得 | 相続・遺産分割 |
| 公正証書遺言に基づいて取得 | 相続・公正証書遺言 |
| 自筆証書遺言に基づいて取得 | 相続・自筆証書遺言 |
例えば、亡くなった父親のマンションについて、母親と子どもたちが話し合い、長男が単独で取得することに決めた場合は、通常「相続・遺産分割」の様式を使用します。
一方、法定相続分のまま相続人全員で共有登記をする場合は、法定相続の様式を確認します。
申請書をダウンロードする前に、遺言書の有無と、誰がマンションを取得するのかを確認しましょう。
▼法務局公式:不動産登記の申請書様式について
2026年10月5日以降は新しい申請書様式に注意
2026年9月24日時点で、法務局は2026年10月5日以降に申請する場合の新しい申請書様式・記載例を公開しています。
2026年10月5日以降は、所有権の登記名義人となる方の国籍等についても申出が必要になります。
これから相続登記の準備を始める方は、実際に法務局へ申請する日付を基準に、該当する様式を選んでください。
インターネット上に掲載されている古い申請書をそのまま使用せず、申請前に法務局公式サイトで最新の記載例を確認しましょう。
マンションの相続登記申請書の書き方と記入例
ここからは、遺産分割協議によってマンションを1人が取得するケースを例に、申請書の主な記載項目を順番に説明します。
【記入例の前提条件】
- 亡くなった父親がマンションを単独所有していた
- 相続人は母親と子ども2人
- 相続人全員の遺産分割協議で長男がマンションを単独取得することになった
- マンションは敷地権付き区分建物
以下の記入例は、説明用の架空の事例です。実際の住所・氏名・死亡日・不動産情報などは、ご自身の資料に置き換えてください。
① 登記の目的と原因の書き方
申請書の最初には「登記の目的」と「原因」を記入します。
【記入例】
登記の目的 所有権移転
原因 令和8年3月10日相続
登記の目的は、亡くなった方がマンションを単独所有していて、その所有権を相続人へ移転する場合、通常「所有権移転」と記載します。
ただし、亡くなった方がマンションの共有持分だけを所有していた場合などは、登記の目的が「○○持分全部移転」などになることがあります。
現在の登記名義人と持分を登記事項証明書で確認してください。
「原因」には、原則として被相続人が亡くなった年月日を記載します。遺産分割協議を行った日や、申請書を作成した日ではありません。
戸籍に記載された死亡年月日と一致しているか確認しましょう。
② 被相続人・相続人の書き方
次に、亡くなった方と、マンションの新しい所有者になる相続人の情報を記入します。
【記入例】
相続人(被相続人 ○○太郎)
住所 ○○市○○町一丁目○番○号
氏名 ○○一郎
この例では、遺産分割協議によって長男がマンションを単独取得するため、新しい所有者になる長男の住所・氏名を記載します。
申請人の住所は住民票などの住所証明情報と照合してください。亡くなった方の情報も、戸籍や登記事項証明書と整合している必要があります。
法定相続分で複数人が共有取得する場合は、各相続人の住所・氏名・持分などを記入することになるため、単独取得の記入例をそのまま使うことはできません。
また、現在の申請書様式には、登記名義人となる方の氏名のふりがな、生年月日、メールアドレスなど、検索用情報の申出に関する項目があります。
2026年10月5日以降の申請では国籍等の申出にも対応した様式を使用し、該当する記入欄を確認してください。
③ 添付情報の書き方
相続登記申請書には、登記の原因や新しい所有者の住所を証明するために提出する書類の種類を記載します。
【記入例】
添付情報
登記原因証明情報
住所証明情報
登記原因証明情報には、相続関係を証明する戸籍や、遺産分割協議書などが該当します。
住所証明情報は、通常、新たに所有者となる相続人の住民票の写しなどです。
司法書士などの代理人が申請する場合は、代理権限証明情報として委任状などが必要になります。
申請書に記載する添付情報と、実際に提出する書類の内容が一致しているか確認しましょう。
④ 申請日・管轄法務局・連絡先の書き方
申請書には、申請年月日と提出先の法務局を記載します。
【記入例】
令和8年9月24日申請
○○法務局○○支局 御中
連絡先の電話番号 ○○-○○○○-○○○○
相続登記の申請先は、原則としてマンション所在地を管轄する法務局です。
相続人が現在住んでいる住所を管轄する法務局とは限りません。
法務局の公式サイトでマンション所在地の管轄登記所を調べ、正しい名称を記入してください。
連絡先には、申請書の補正が必要になったときなどに連絡を受けられる電話番号を記載します。
⑤ 課税価格・登録免許税の書き方
相続登記申請書には、不動産の課税価格と登録免許税を記載します。
相続による所有権移転登記の登録免許税率は、原則0.4%です。
マンションでは、建物の評価額と、敷地権に対応する土地部分の評価額を確認する必要があります。
土地部分の課税価格は、土地全体の固定資産税評価額に敷地権割合を乗じて求めるのが基本です。ただし、敷地権の種類や所有形態、評価資料の内容によって取扱いが異なる場合があります。
【概算の計算例】
- 建物の固定資産税評価額:1,200万円
- 敷地権に対応する土地部分の評価額:500万円
- 評価額の合計:1,700万円
- 登録免許税の概算:1,700万円×0.4%=68,000円
上記は概算です。実際の申請では、課税価格の1,000円未満の切捨て、登録免許税額の100円未満の切捨て、免税措置の適用などを確認する必要があります。
固定資産税の納税通知書に記載された課税標準額と、登録免許税の計算に使う固定資産税評価額を取り違えないようにしましょう。
詳しい計算方法は、マンション相続登記の登録免許税の計算方法でも確認できます。
マンションの「不動産の表示」の書き方と記入例
マンションの相続登記で特に重要なのが、申請書の「不動産の表示」です。
敷地権付きマンションの場合、建物の専有部分と敷地権に関する情報を、登記事項証明書と照合して記載します。
マンションの名称や部屋番号だけを記入すればよいわけではありません。
① 一棟の建物の表示
まず、登記事項証明書の「表題部(一棟の建物の表示)」を確認します。
一棟の建物の所在や名称など、申請に必要な情報を記載します。
【架空の記入例】
一棟の建物の表示
所在 ○○市○○町一丁目○番地○
建物の名称 ○○マンション
建物の名称が登記されていない場合などは、必要な記載事項が異なることがあります。登記事項証明書と法務局の記載例を確認してください。
② 専有部分の建物の表示
次に、自分が相続する部屋について記載します。
【架空の記入例】
専有部分の建物の表示
家屋番号 ○○町一丁目○番○の501
建物の名称 501
種類 居宅
構造 鉄筋コンクリート造1階建
床面積 5階部分 65.00㎡
上記の数字や表示は架空のものです。実際の家屋番号、構造、床面積は登記事項証明書の記載内容を使用してください。
特に、次の3点は間違えやすいため注意しましょう。
- 家屋番号:マンションの部屋番号とは異なる場合がある
- 床面積:販売パンフレットに記載された面積とは異なる場合がある
- 構造:建物全体の構造ではなく、専有部分の表示を確認する
マンションの販売資料や固定資産税通知書だけを見て申請書を作成すると、登記情報と一致しない可能性があります。
必ず最新の登記事項証明書を取得して照合してください。
③ 敷地権の表示と割合の書き方
敷地権付きマンションでは、専有部分の建物に加えて、敷地権の表示も確認します。
【架空の記入例】
敷地権の表示
所在及び地番 ○○市○○町一丁目○番○
地目 宅地
地積 1,000.00㎡
敷地権の種類 所有権
敷地権の割合 100000分の500
敷地権割合は、マンションの部屋に対応する土地の権利割合を示すものです。
例えば「100000分の500」と登記されている場合、分母と分子を入れ替えたり、勝手に約分したりせず、登記事項証明書と一致するように記載してください。
また、敷地が複数の土地から構成されている場合は、敷地権の目的となる土地の表示と、それぞれに対応する情報を確認する必要があります。
不動産番号を使う場合など、具体的な記載方法や省略できる事項については、申請する登記の種類に対応した法務局の記載例を確認しましょう。
敷地権の記載がないマンションはどうする?
古いマンションなどでは、専有部分の登記事項証明書に敷地権の表示がない場合があります。
このような場合、建物と土地の権利が別々に登記されている可能性があります。
専有部分の登記事項証明書だけで手続きを進めず、敷地となっている土地の登記事項証明書も確認してください。
土地の共有持分が別に存在する場合、その持分についても相続登記が必要になることがあります。
敷地権の記載がない、土地の名義が建物と異なる、過去の登記が複雑になっている場合は、法務局や司法書士へ確認することをおすすめします。
マンションの相続登記申請書に必要な添付書類
申請書を作成したら、相続関係や取得原因を証明する書類を揃えます。
必要書類は、遺産分割協議、法定相続分、遺言など、どの方法で登記するかによって変わります。
遺産分割協議によってマンションを1人が取得する一般的なケースでは、主に次の書類を確認します。
| 必要書類 | 確認する内容 |
|---|---|
| 被相続人の戸籍一式 | 原則として出生から死亡までの戸籍・除籍・改製原戸籍 |
| 被相続人の住民票の除票等 | 登記名義人と亡くなった方の住所・同一性の確認 |
| 相続人の戸籍 | 法定相続人であることの確認 |
| 新所有者の住民票等 | 新しく登記名義人になる方の住所証明 |
| 遺産分割協議書 | 誰がマンションを取得するかを証明 |
| 相続人の印鑑証明書 | 遺産分割協議の成立と実印の確認 |
| 固定資産税評価額が分かる資料 | 登録免許税の計算 |
上記は一般的な例であり、すべての案件に同じ書類が必要になるわけではありません。
例えば、法定相続情報一覧図の写しを使用できる場合や、遺言によって取得する場合は、提出書類が異なることがあります。
被相続人の登記上の住所と死亡時の住所が異なる場合は、そのつながりを証明する資料が必要になることがあります。
書類を集める前に、法務局の相続登記申請手続のご案内で、該当する相続方法の必要書類を確認しましょう。
書類ごとの取得先や、遺言・遺産分割・法定相続分による違いは、マンション相続の名義変更に必要な書類一覧で詳しく整理しています。
遺産分割協議書にはマンションをどう記載する?
相続人が複数いて、遺産分割協議によって特定の人がマンションを取得する場合は、協議書で対象不動産と取得者を明確にします。
「○○マンション501号室を長男が相続する」という表現だけでは、登記上の対象不動産を正確に特定できない可能性があります。
登記事項証明書を確認し、一棟の建物、専有部分、敷地権に関する必要な情報を正確に記載してください。
協議書に記載された不動産と、登記申請書に記載された不動産が一致しているか確認しましょう。
相続人の範囲や取得者に争いがある場合は、協議書を作成する前に司法書士や弁護士などへ相談してください。
マンションの相続登記で登録免許税を計算する方法
マンションの相続登記では、建物の評価額だけでなく、敷地権に対応する土地の評価額も確認します。
登録免許税の基本的な計算式は、次のとおりです。
登録免許税=課税価格×0.4%
固定資産税評価額を基礎として計算しますが、実際には持分、課税価格の端数処理、免税措置なども考慮する必要があります。
敷地全体の評価額から土地持分を計算する例
例えば、敷地全体の固定資産税評価額が10億円、相続するマンションの敷地権割合が100000分の500だったとします。
土地部分の評価額は、次のように計算できます。
10億円×500÷100000=500万円
この場合、土地部分の評価額は500万円です。
さらに建物部分の評価額を確認し、課税価格と登録免許税を計算します。
ただし、実際の計算では課税価格となる評価額、共有持分、敷地権の種類などを確認してください。
計算に使用する評価額が分からない場合は、マンション所在地の市区町村や管轄法務局へ確認しましょう。
土地の評価額が100万円以下なら登録免許税が免除される?
相続による土地の所有権移転登記では、一定の要件を満たす場合に登録免許税が免除される特例があります。
2026年9月24日時点では、課税標準となる不動産の価額が100万円以下の土地について、2027年3月31日までに行う一定の相続登記が免税対象とされています。
マンションの敷地権についても、対象となる土地の価額や取得する権利の割合などを確認して、特例の適用可否を判断する必要があります。
敷地権割合で按分した金額が100万円以下なら、すべてのマンションで自動的に免税されるという意味ではありません。
また、この特例は土地に係る免税措置であり、建物部分の登録免許税まで一律に免除されるものではありません。
免税を受ける場合は、申請書に適用根拠となる法令の条項を記載する必要があります。
▼一次情報:法務局|相続登記の登録免許税の免税措置について
マンションの相続登記申請書を提出するまでの流れ
申請書と添付書類を準備したら、マンション所在地を管轄する法務局へ申請します。
自分で手続きする場合の基本的な流れは、次のとおりです。
- 最新の登記事項証明書を取得する
- 遺言書の有無と法定相続人を確認する
- マンションの取得者と登記方法を決める
- 戸籍・住民票・評価証明書などを集める
- 該当する申請書様式をダウンロードする
- 申請書を作成し、登録免許税を確認する
- 申請書と添付書類を管轄法務局へ提出する
- 補正連絡や登記完了の案内を確認する
- 登記完了後、登記事項証明書で登記内容を確認する
書面で申請する場合は、管轄法務局への持参や郵送による提出が可能です。オンライン申請を利用する方法もあります。
ただし、オンライン申請には利用環境や添付情報の提出方法に関する確認が必要です。
具体的な申請方法は、法務局|相続登記のオンライン申請案内をご確認ください。
申請書の綴じ方と原本還付の注意点
書面申請では、申請書、登録免許税の納付に使用する収入印紙貼付台紙、添付書類などを、法務局の案内に従って整理します。
申請書が複数枚になる場合や収入印紙貼付台紙を使用する場合は、必要な箇所への契印などを確認してください。
戸籍や遺産分割協議書など、提出した書類の原本を返してもらいたい場合は、原本還付の手続きを検討します。
原本還付には、原本のコピーを用意し、原本と相違ない旨を記載するなどの所定の手続きがあります。
ただし、すべての書類が同じ方法で原本還付できるとは限りません。法定相続情報一覧図や相続関係説明図を利用する場合も含め、申請先の法務局で確認してください。
相続登記のほかに銀行の相続手続きや相続税申告がある方は、提出する書類の原本を再利用できるか、事前に確認しておくとよいでしょう。
相続登記が完了したら何を確認する?
相続登記が完了したら、登記完了証や、交付される場合は登記識別情報通知を受け取ります。
登記識別情報は、将来の売却などの登記手続きで重要になる情報です。第三者に知られないよう慎重に保管してください。
登記識別情報は紛失しても再通知されませんが、将来の登記手続きについて代替の確認方法が設けられています。紛失したからといって、直ちに売却が不可能になるわけではありません。
登記完了後は、最新の登記事項証明書を取得し、新しい所有者の住所・氏名・持分などが正しく登記されているか確認しましょう。
マンションの相続登記で間違えやすい5つのポイント
申請書を提出する前に、次の項目を確認してください。
① 部屋番号と家屋番号を取り違えていないか
マンションの住居表示や部屋番号と、登記上の家屋番号は異なる場合があります。
「501号室だから家屋番号も501」と決めつけず、専有部分の登記事項証明書を確認してください。
② 敷地権割合を正確に記載しているか
敷地権割合の分母・分子の記載を確認しましょう。
複数の土地に敷地権が設定されている場合は、土地ごとの表示や権利割合についても確認が必要です。
③ 登記の目的と取得者が一致しているか
亡くなった方がマンションを単独所有していた場合と、共有持分だけを所有していた場合では、登記の目的が異なることがあります。
また、相続人1人が単独取得するのか、複数人が共有取得するのかによっても記入内容が変わります。
申請書と遺産分割協議書の取得者・取得割合が一致しているか確認してください。
④ 固定資産税評価額と課税標準額を取り違えていないか
固定資産税の納税通知書には、評価額や課税標準額など、異なる金額が記載されていることがあります。
登録免許税の計算に使用する金額を取り違えると、申請書の課税価格と税額に誤りが生じる可能性があります。
土地持分の評価額が分からない場合も含め、評価証明書などを確認してください。
⑤ 相続方法に合わない申請書を使用していないか
遺産分割協議による取得と、法定相続分による共有取得では、申請書の記入内容や必要書類が異なります。
遺言書がある場合は、その内容や形式に応じた手続きが必要です。
さらに、2026年10月5日以降に申請する場合は、新しい様式で求められる申出事項も確認してください。
申請書を完成させたら、法務局の記載例と見比べながら、各項目をもう一度確認しましょう。
マンションの相続登記はいつまでに申請する?
2024年4月1日から、相続登記の申請が義務化されています。
相続によって不動産を取得した相続人は、原則として、自分のために相続が開始したことと、不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請する必要があります。
正当な理由なく申請義務に違反した場合は、10万円以下の過料の対象となる可能性があります。
2024年4月1日より前に開始した相続も、相続登記が完了していなければ義務化の対象です。
施行日前に相続による不動産の取得を知っていた場合、原則として2027年3月31日までに相続登記を申請する必要があります。
また、遺産分割協議によって不動産を取得した場合には、遺産分割が成立した日から3年以内に、その内容を踏まえた登記を申請する義務もあります。
期限は相続の開始時期や遺産分割の状況によって変わるため、ご自身のケースに当てはめて確認してください。
▼一次情報:法務省|相続登記の申請義務化について
遺産分割協議がまとまらない場合は相続人申告登記を検討
相続人同士でマンションの取得者が決まらず、相続登記の申請期限が迫っている場合は、相続人申告登記を検討できます。
相続人申告登記は、登記名義人について相続が開始したことや、自分がその相続人であることなどを法務局へ申し出る制度です。
所定の申出を期限内に行うことで、申出をした相続人について、相続登記の基本的な申請義務を履行したものとみなされます。
ただし、相続人申告登記は、マンションを自分の単独名義へ変更する手続きではありません。
相続したマンションを売却する際には、原則として権利関係を確定させたうえで、必要な相続登記を行う必要があります。
また、遺産分割成立後の追加的な登記申請義務を、相続人申告登記だけで履行することはできません。
▼一次情報:法務省|相続人申告登記について
マンションの相続登記申請書についてよくある質問
Q. マンションの相続登記申請書は自分で作成できますか?
A. はい。相続人が自分で申請書を作成し、相続登記を申請することは可能です。
ただし、敷地権の記載がないマンション、数次相続、共有持分の相続、相続人の範囲が複雑なケースなどでは、司法書士への相談を検討してください。
自分で手続きする際の全体像は、マンションの相続登記を自分でするための手順も参考になります。
Q. 相続登記申請書は手書きでも大丈夫ですか?
A. 手書きによる作成も可能です。法務局の申請書様式を参考に、判読しやすい文字で正確に記入してください。
消せるボールペンなどは使用せず、訂正が必要な場合は法務局の案内に従ってください。
Q. 親が老人ホームに入居した場合も相続登記は必要ですか?
A. 親が存命で、マンションの所有権が親にある場合、施設へ入居したという理由だけで相続登記が必要になるわけではありません。
相続登記は、所有者が亡くなり、相続によって不動産の所有権を取得した場合に行う手続きです。
親が存命中にマンションを売却する場合は、相続登記ではなく、現在の所有者の意思や契約能力、代理権の有無などを確認する必要があります。
Q. 相続登記前でもマンションの査定を依頼できますか?
A. 相続登記が完了する前でも、マンションの売却相談や価格査定に応じてもらえる場合があります。
ただし、実際の売却手続きを進める際には、売主となる方の権利関係や必要な相続登記を整理する必要があります。
相続人が複数いる場合は、誰が取得するのか、共有のまま売却するのか、売却代金をどのように分けるのかを確認しておきましょう。
Q. 登記申請書の家屋番号が分からない場合は?
A. マンションの専有部分の登記事項証明書を確認してください。
マンション名や部屋番号だけでは、登記上の家屋番号を正確に特定できない場合があります。
家屋番号が不明なまま申請書を作成することは避け、必要に応じて法務局へ確認してください。
相続登記後にマンションを売る・貸す・残す場合の判断材料
相続登記が完了したら、マンションを今後どのように利用するかも整理しておきましょう。
売却する、賃貸に出す、家族が住む、しばらく保有するなど、選択肢はあります。
ただし、相続マンションを保有し続ける場合は、管理費や修繕積立金、固定資産税、火災保険料などの負担も考える必要があります。
売却を検討する場合は、査定額だけでなく、売却費用や税金、売却までの期間も確認しましょう。
相続したマンションの売却方法や必要書類を確認したい方は、相続した不動産を売却する方法と手続きの流れも参考にしてください。
売却を検討しているなら相場と手残り額を確認する
相続したマンションを売るか残すか迷っている場合は、売却相場と今後の維持費を確認しておくと、家族で話し合う材料になります。
ただし、不動産会社の査定額は、必ずその金額で売れることを保証するものではありません。
複数社に査定を依頼する場合は、査定価格だけでなく、価格の根拠、売却方法、想定される費用なども確認してください。
売却を具体的に検討している方は、マンションの価格査定サービスを利用する方法もあります。
マンションの売却相場を査定で確認する
※相続登記や売却方針を確認したうえでご利用ください。![]()
まとめ|マンションの相続登記申請書は登記情報を確認して正確に作成する
マンションの相続登記申請書を作成する際は、法務局の公式様式を使用し、登記事項証明書の内容に基づいて必要な事項を記入してください。
特に、家屋番号、専有部分の床面積、敷地権の種類・割合、登録免許税の計算を確認することが大切です。
最後に、次の項目を確認してから申請を進めましょう。
- 遺言書の有無とマンションの取得者を確認した
- 申請日と相続方法に合う申請書を使用している
- 登記の目的・原因・相続人情報を確認した
- 家屋番号・床面積・敷地権割合を照合した
- 必要な戸籍・住民票・遺産分割協議書などを揃えた
- 登録免許税と免税措置の適用可否を確認した
- マンション所在地を管轄する法務局を確認した
- 相続登記の申請期限を確認した
ご自身で手続きを進めることが難しい場合や、敷地権・共有持分・相続人の範囲などに不明点がある場合は、司法書士や法務局へ確認してください。
また、相続登記の準備とあわせて、マンションを売る・貸す・残すという今後の方針についても整理しておくと、家族間の話し合いを進めやすくなります。
相続したマンションの売却や維持費、共有名義での不動産処分などについて相談したい方は、以下のページをご確認ください。
※登記申請の代理や専門的な登記手続きの判断については、司法書士などの適切な専門家にご相談ください。
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- マンション相続登記の登録免許税の計算方法
- 相続した不動産を売却する方法と手続きの流れ
- 相続マンションを売却する場合の税金シミュレーション
【参考にした公的情報】
※本記事は2026年9月24日時点で確認できる公的情報に基づく一般的な解説です。実際の申請に必要な事項・書類・税額は、個別の相続関係や登記状況によって異なります。
