マンション売却の媒介契約を比較|専任・一般の選び方と注意点

マンション売却の媒介契約を比較
  • URLをコピーしました!

こんにちは。親の家や相続した不動産の悩みを一緒に整理する、カズです。

マンション売却で査定を受けたあと、「専任媒介と一般媒介のどちらを選べばいいのか」「専属専任まで任せた方が売れやすいのか」と迷う人は少なくありません。

私は不動産の仕事に20年以上関わってきましたが、媒介契約は名前だけで選ぶものではないと考えています。専任だから必ず高く売れるわけでも、一般媒介なら競争が生まれて安心というわけでもありません。

大切なのは、レインズへの登録、販売活動の報告頻度、広告の出し方、担当者との連絡の取りやすさ、契約の解除や更新条件まで確認し、自分が売却活動をどこまで管理できるかに合わせて選ぶことです。

この記事のポイント
  • 専任・専属専任・一般媒介の違い
  • 自分に合う媒介契約の選び方
  • レインズ登録と販売報告の確認方法
  • 契約前に確認したい注意点
目次

マンション売却の媒介契約とは

媒介契約とは、マンションの売主が不動産会社に買主探しや売買条件の調整、契約手続きなどを依頼するときに結ぶ契約です。

売却の媒介契約には、専属専任媒介契約、専任媒介契約、一般媒介契約の3種類があります。違いは、依頼できる不動産会社の数だけではありません。

レインズへの登録義務、売主への業務報告、売主が自分で見つけた買主と契約できるかなども異なります。そのため、査定額を比較したあとには、どの契約で売却活動を進めるかまで考える必要があります。

3種類の媒介契約を比較

比較項目専属専任媒介専任媒介一般媒介
依頼できる会社1社のみ1社のみ複数社
自己発見取引できないできるできる
レインズ登録翌日から5日以内翌日から7日以内契約内容による
業務報告1週間に1回以上2週間に1回以上法定義務なし
契約期間3か月以内3か月以内標準約款では3か月以内

専属専任媒介は、不動産会社1社に売却を任せ、売主自身が見つけた相手とも直接契約できない契約です。その分、販売状況の報告頻度は最も高くなります。

専任媒介も依頼できる不動産会社は1社ですが、売主が自分で買主を見つける自己発見取引は可能です。1社に窓口をまとめながら、一定の自由度も残せる点が特徴でしょう。

一般媒介は複数の不動産会社に同時に依頼できます。ただし、各社との連絡や価格変更の共有などを売主側で管理する場面が増えやすくなります。

マンション売却で専任媒介と一般媒介を比較する売主と不動産会社

専任媒介が向いているケース

私は、初めてマンションを売る人で、信頼できる担当者が見つかっているなら、専任媒介は比較的管理しやすい契約だと考えています。

窓口が1社なので、内覧の反応、問い合わせ件数、広告の変更、価格調整について話が分散しません。専任媒介では2週間に1回以上の業務報告があるため、売却活動を追いやすい点もメリットです。

一方で、1社に任せる以上、その担当者の販売力や対応力の影響は大きくなります。だからこそ、査定額の高さだけでなく、近隣の成約事例、想定する購入層、広告媒体、売れなかった場合の価格変更まで説明できるかを確認してください。

専属専任媒介が向いているケース

専属専任媒介は、売却活動を1社に集約し、より頻繁に状況を確認したい人に向いています。業務報告は1週間に1回以上なので、販売の動きを細かく把握しやすくなります。

ただし、売主が知人や親族など自分で買主を見つけても、その相手と直接契約することはできません。売却先の候補が自分の周囲にいる場合には、専任媒介との違いをよく確認した方がよいでしょう。

「報告が多いから必ず売れやすい」とは限りません。重要なのは、報告の回数よりも内容です。

問い合わせが何件あったかだけでなく、内覧後に価格が高いと言われたのか、室内状態が理由だったのか、競合物件と比較してどう見られたのかまで確認すると判断しやすくなります。

一般媒介が向いているケース

一般媒介は、複数の不動産会社に同時に売却を依頼したい人に向いています。各社が持つ購入希望者へ紹介してもらえる可能性があり、売主自身も買主を探せます。

ただ、複数社へ依頼すれば自動的に高く売れるわけではありません。広告内容や掲載価格が会社ごとに食い違うと、購入希望者から見て分かりにくくなることもあります。

また、一般媒介には法律上の定期的な業務報告義務がありません。そのため、何社に依頼するのか、誰が窓口になるのか、報告をどの頻度でもらうのかを最初に決めておくと管理しやすくなります。

レインズ登録を確認する

レインズは、不動産会社間で売却物件の情報を共有する仕組みです。専属専任媒介と専任媒介では登録が義務付けられており、登録後は不動産会社から登録証明書が交付されます。

売主は登録証明書に記載された情報を使い、自分の物件の登録内容や取引状況を確認できます。現在は「公開中」「書面による購入申込みあり」「売主都合で一時紹介停止中」といった状況も確認できるため、媒介契約を結んだら証明書を保管しておきましょう。

マンション売却の販売状況やレインズ登録を担当者と確認する売主

一般媒介でもレインズ登録は可能です。ただし、登録の有無は契約内容によるので、レインズへ載せてほしい場合は媒介契約を結ぶ前に確認してください。

媒介契約前に確認すること

査定額の根拠を聞く

査定を3社へ依頼すると、会社によって査定額が違うことがあります。高い査定額を出した会社に頼みたくなる気持ちは分かりますが、その金額で売れる保証ではありません。

私は、近隣の成約事例をどこまで具体的に説明できるか、競合する売出物件と何が違うか、売れなかった場合にいつ価格を見直すかまで聞くようにしています。

広告と報告内容を確認する

ポータルサイトへ掲載するだけなのか、既存顧客への紹介も行うのか、写真や間取り図をどう見せるのかを確認してください。

さらに、報告では問い合わせ数だけでなく、内覧後の反応まで共有してもらえるかが重要です。内覧件数だけを見て一喜一憂するより、購入を見送った理由を次の販売活動に反映できる方が役立ちます。

解除と更新条件を読む

専任媒介や専属専任媒介は、契約期間中に他社へ重ねて依頼できません。途中で一般媒介へ変えたい場合も、自己判断で別会社と契約するのではなく、現在の媒介契約の解除条件や費用負担を確認する必要があります。

契約期間が満了したあとに契約形式を変更する方法もあります。更新を急いで決めず、これまでの販売活動、問い合わせ、内覧、価格提案を見直してから判断してください。

専任か一般かの選び方

専任か一般かで迷ったら、「何社に頼みたいか」だけでなく、自分が売却活動をどこまで管理できるかで考えると整理しやすくなります。

1社の担当者と密に連絡を取り、販売状況をまとめて把握したいなら専任媒介が候補です。複数社と連絡を取りながら比較し、自分でも進捗を管理できるなら一般媒介も選択肢になります。

また、専属専任媒介は報告頻度が高い一方、自己発見取引ができません。知人などに売る可能性があるなら、その制限まで含めて判断しましょう。

私なら、媒介契約を決める前に複数社の査定と販売方針を比較します。見るのは査定額だけではありません。売出価格の根拠、広告方法、レインズ登録、報告内容、価格変更の考え方まで比較すると、担当者の違いが見えやすくなります。

媒介契約を決める前に複数社の査定額と販売方針を比べておくと、担当者ごとの提案の違いを確認しやすくなります。

\ マンション.naviで査定会社を比較 /

査定結果を見てから依頼する会社を検討できます。

相続マンションでは名義も確認

相続したマンションを売る場合は、媒介契約の前後で登記名義も確認してください。家族は親名義だと思っていても、登記事項証明書を見ると以前の名義が残っていることがあります。

さらに、空室でも管理費、修繕積立金、固定資産税などの負担は続きます。売却を急ぐ必要はありませんが、半年や1年保有した場合の費用を計算しておくと、いつ売るかを家族で話し合いやすくなります。

住宅ローンが残っている場合は残高も確認しましょう。査定額だけではなく、売却費用やローン返済後にいくら残るのかまで見ておくことが大切です。

相続したマンションの名義や売却方針を不動産の専門家に相談する家族

相続したマンションは、名義や住宅ローン、家族の意向によって媒介契約の選び方も変わるため、査定額だけでは判断しにくいことがあります。

売却を前提にせず、現在の状況と媒介契約を選ぶ前の確認事項をKAZUと一緒に整理できます。

\ 媒介契約を決める前の状況整理にも /

売却や契約先が決まっていない段階でも相談できます。

短く状況を伝えたい方はLINEから相談できます。

よくある質問

専任媒介は一般媒介より高く売れますか

必ず高く売れるとは限りません。売却価格は相場、物件の条件、売出価格、広告、担当者の販売力などに左右されます。契約形式だけでなく、査定根拠と販売計画を比較してください。

専任媒介から一般媒介へ変更できますか

変更を検討することはできます。ただし、契約期間中に勝手に他社へ依頼すると契約上の問題が生じる可能性があります。解除条件を確認するか、契約満了時に一般媒介へ切り替える方法を検討してください。

一般媒介でもレインズに登録できますか

登録は可能です。ただし、専任媒介や専属専任媒介と違い、一般媒介は一律の法定登録義務ではありません。登録を希望する場合は、媒介契約書で登録の有無を確認しましょう。

媒介契約は査定額で決めてよいですか

査定額だけで決めない方がよいでしょう。近隣の成約事例、広告方針、報告内容、価格変更の基準、担当者の説明力まで比較することが大切です。

媒介契約は担当者まで見て選ぶ

マンション売却では、専任媒介、専属専任媒介、一般媒介のどれを選ぶかは重要です。しかし、それだけで売却結果が決まるわけではありません。

私は、最初から1社に決めるより、まず複数社の査定額と販売方針を比較した方がよいと考えています。そのうえで、連絡頻度、広告の考え方、レインズ登録、解除条件、自分の管理負担まで確認してください。

マンション売却は、早く媒介契約を結ぶことよりも、納得できる担当者と契約内容を選び、売却活動を確認しながら進めることが大切です。

▼あわせて読みたい記事▼

不動産会社の査定担当者を見分ける5つの基準|変更したいときの対処法

不動産査定の根拠を確認する方法|査定額を見極める5つの質問

マンション査定はどこがいい?プロが教える不動産売却成功ガイド

マンション売却の媒介契約を比較

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた専門家

保有資格: 相続診断士 / 宅地建物取引士 / AFP(日本FP協会認定)など20種以上

不動産・金融業界で20年以上の実務経験、1,500件以上の相談実績を持つ相続・終活・不動産相続のプロフェッショナル。法律・税務・介護の専門家と連携し、ご家族に寄り添った円満な終活・相続を実現します。

▶︎ 詳しいプロフィールは下記リンクマークから

目次