
こんにちは。親の家や相続した不動産の悩みを一緒に整理する、カズです。
マンションを売ろうと思ったとき、「自分の部屋はいくらくらいで売れるのか」「不動産会社から出された査定額は高いのか安いのか」と気になる方は多いでしょう。
私は不動産の仕事に20年以上関わってきましたが、初めて売却する方から最初に聞かれることが多いのも「いくらで売れますか」という質問です。
ただ、マンション売却相場を見るときに、ポータルサイトの売出価格だけで判断するのはおすすめしません。相場を調べるなら、できるだけ条件の近いマンションの成約事例を軸にすることが大切です。
そのうえで築年数、階数、向き、駅からの距離、専有面積、管理状態などの違いを補正していきます。
この記事では、自分でマンション売却価格の目安を調べる方法から、築年数による価格の見方、不動産会社の査定額を比較するときのポイントまで整理します。

- マンション売却相場を自分で調べる方法
- 築年数による売却価格の考え方
- 成約事例から概算価格を出す方法
- 不動産会社の査定額を比較するポイント
相場は成約価格を基準にする
マンションの価格を調べていると、売出価格、査定価格、成約価格など複数の金額が出てきます。ここを混同すると相場を高く見積もってしまうことがあります。
| 価格 | 意味 |
|---|---|
| 売出価格 | 売主が市場に出している希望価格 |
| 査定価格 | 不動産会社が売却可能性を踏まえて算出した価格 |
| 成約価格 | 実際に売主と買主が合意して取引した価格 |
例えば、5,000万円で売り出されているマンションがあっても、実際に5,000万円で売れるとは限りません。価格交渉によって4,800万円で成約することもあれば、条件が良ければほぼ売出価格のまま決まることもあります。
そのため、私は「今いくらで売られているか」だけではなく「近い条件のマンションが実際にいくらで売れたか」を見るようにしています。
マンション売却相場の調べ方
成約事例を調べる
まず確認したいのが、周辺の中古マンションの成約事例です。
国土交通省の不動産情報ライブラリでは、不動産の取引価格や中古マンションなどの成約価格情報を検索できます。
見るときは市区町村だけでまとめるのではなく、できるだけ同じマンション、同じ駅、近い築年数、近い専有面積へ条件を絞ってください。

平米単価で比較する
専有面積が違うマンション同士を比較するときは、総額だけでは判断しにくいため、1㎡あたりの価格に直すと分かりやすくなります。
成約価格 ÷ 専有面積 = 成約㎡単価
例えば、70㎡の部屋が4,200万円で成約していれば、㎡単価は60万円です。同じような条件の部屋が複数見つかったら、㎡単価を比較して自分のマンションへ当てはめます。
周辺の成約㎡単価 × 自分の専有面積 = 売却価格の概算
ただし、これだけで売値が決まるわけではありません。あくまで最初の目安として使いましょう。
同じマンションを優先する
最も参考にしやすいのは、同じマンション内の過去の成約事例です。
同じ建物なら駅距離、築年数、管理状況、共用部分など多くの条件が共通しています。そのため、近隣の別マンションより価格を比較しやすくなります。
ただし、同じマンションでも低層階と高層階、南向きと北向き、角部屋と中住戸、室内状態などによって価格差が出ます。成約事例の金額をそのまま自分の部屋の価格と考えないことが大切です。
築年数別の価格の見方
マンション売却相場を調べるうえで築年数は重要ですが、「築10年なら新築時の何割」「築30年なら半額」というように一律には計算できません。
| 築年数 | 価格を見るポイント |
|---|---|
| 築5年以内 | 築浅として評価されやすい一方、新築時の販売価格と現在の市場価格は分けて考える |
| 築6~10年 | 立地や階数、向きによる価格差が現れやすくなる |
| 築11~20年 | 室内状態や設備更新、管理状況も価格へ影響しやすい |
| 築21~30年 | 大規模修繕や修繕積立金、管理状態の確認が重要になる |
| 築30年以上 | 築年数だけでなく立地、管理、耐震性、修繕計画などの影響が大きくなる |
築年数が古くなるほど価格が下がりやすい傾向はありますが、駅前や人気エリアなど土地の価値が高いマンションでは、築30年以上でも一定の価格を維持することがあります。
反対に築浅でも、駅から遠い、管理状態に不安がある、周辺で競合物件が多いといった条件が重なると、想定より売却価格が伸びないこともあります。

築30年でも相場は立地で変わる
「築30年のマンションはいくらで売れるのか」と相談されることがありますが、築30年という情報だけでは価格は出せません。
特に確認したいのは、駅距離、周辺需要、管理状態、大規模修繕の履歴、修繕積立金、耐震性、間取りです。
また、古いマンションほど購入後にリフォームすることを前提に探す買主もいます。そのため、室内が古いからといって、高額なリフォームをしてから売った方が必ず得になるとも限りません。
私なら、まず現状のままで査定を取り、リフォームした場合に価格がどこまで上がる可能性があるのかを比較してから判断します。
売却価格を左右する条件
マンションの査定では築年数だけではなく、複数の条件を組み合わせて価格を判断します。
- 最寄駅からの距離
- 専有面積と間取り
- 所在階と眺望
- バルコニーの向き
- 角部屋か中住戸か
- 室内の維持管理状態
- マンション全体の管理状態
- 修繕積立金と大規模修繕計画
- 駐車場や共用施設
- 周辺の売出物件と成約状況
だからこそ、近隣マンションの平均価格だけを見て「自分の部屋もこのくらい」と決めるのは早いでしょう。できるだけ条件が似た成約事例を集め、違う部分を一つずつ補正する方が実際の相場へ近づきます。
査定額の妥当性を判断する方法
私が査定額を見るときに重視するのは、金額の高さより「なぜその金額になるのか」という根拠です。
例えば3社へ査定を依頼して、A社4,500万円、B社4,800万円、C社5,200万円だったとします。この場合、5,200万円を提示した会社が最も高く売ってくれるとは限りません。
査定額は買取価格ではなく、その金額で売れることを保証するものでもないからです。
私は、査定書を見るときに、同じマンションや近隣の成約事例、㎡単価、比較した物件との違い、想定する販売期間、売れなかった場合の価格変更まで説明できるか確認します。
1社の査定額だけで決めず、複数社の査定根拠を比較すると、自分でも妥当な価格帯を判断しやすくなります。

自分で調べた相場と不動産会社の査定額を並べてみると、価格の幅や査定根拠を比較しやすくなります。
\ マンションの査定額と根拠を比較 /
査定結果を見てから、売却するかどうかを判断できます。
評価額と売却相場は違う
固定資産税の納税通知書などを見ると「評価額」が記載されていますが、この金額をマンションの売却相場と考えることはできません。
固定資産税評価額や相続税の評価は税金を計算するための基準であり、実際の市場で買主と売主が合意する売買価格とは目的が違います。
そのため、「評価額に何倍か掛ければ売却価格になる」と機械的に計算するのではなく、実際の成約事例から市場価格を確認してください。
相場を調べた後に確認すること
マンションの概算価格が分かったら、次に確認したいのが売却後の手残りです。
私は最初に、登記名義、住宅ローン残高、管理費と修繕積立金、固定資産税、購入時の売買契約書が残っているかを確認します。
例えば4,000万円で売れると分かっても、住宅ローンが3,500万円残っている場合と500万円しか残っていない場合では、その後の判断が変わるでしょう。
相続したマンションなら現在の登記名義も確認してください。また、空室でも管理費、修繕積立金、固定資産税などの負担は続きます。
相場だけではなく、売却費用やローン残高まで整理して初めて、「今売るべきか」「もう少し保有するか」を具体的に考えられます。
相続したマンションや住宅ローンが残る物件では、相場や査定額だけでは今後の方針を判断しにくいことがあります。
KAZUへ相談すると、名義や維持費、売却後の手残りなどを確認しながら、売ることを前提にせず状況を整理できます。
\ 査定額だけで決める前の状況整理に /
売却するか決まっていない段階でも相談できます。
短く状況を伝えたい方はLINEから相談できます。
よくある質問
売出価格の何割で売れますか
一律に何割とは決められません。売出価格が相場に近ければ大きな値下げなしで成約することもありますが、相場より高く設定すれば価格交渉や値下げが必要になる可能性があります。売出価格ではなく、近い条件の成約価格を基準に判断してください。
築30年でも売却できますか
築30年以上でも売却できます。価格は築年数だけでは決まらず、駅距離、立地、管理状態、修繕計画、耐震性、室内状態などによって変わります。まず近隣の築年数が近い成約事例を確認するとよいでしょう。
評価額から相場は分かりますか
固定資産税評価額などから実際の売却価格を正確に求めることはできません。税金のための評価と市場で決まる売買価格は目的が違うため、マンション売却相場は実際の成約事例を中心に確認します。
査定は何社に頼めばよいですか
1社だけで判断するより、複数社へ査定を依頼して比較する方が相場を把握しやすくなります。査定額の高さだけではなく、使用した成約事例や価格の根拠、販売方法まで比較してください。
相場は成約事例から判断する
マンション売却相場を知りたいときは、ポータルサイトに掲載されている売出価格だけを見るのではなく、近い条件の成約事例を軸に考えることが大切です。
同じマンションや近隣の成約㎡単価を調べ、自分の専有面積へ当てはめたうえで、築年数、階数、向き、駅距離、管理状態などの違いを確認します。
そのあと複数の不動産会社へ査定を依頼し、「いくら」という数字だけではなく、なぜその査定額になるのかを比較してください。
私は、初めから一社へ決めたり、一番高い査定額だけを信じたりする必要はないと思っています。
まず自分で相場の範囲を知り、売却費用や住宅ローン残高、最終的な手残りまで確認する。その順番で進めると、納得できる売却判断がしやすくなります。
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