
空き家の売却は、名義確認→現況のまま査定→売り方と会社選び→媒介契約→販売→売買契約・引渡し→確定申告の順で進めます。
片付けや修繕、解体を先に行うと費用を回収できないことがあるため、まず査定で条件を確認するのが基本です。
相続登記の期限や税金の特例も含め、何を先に行い、どこで専門家へ確認すべきかを分かりやすく整理します。
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- 相続した家は登記名義と相続人を確認する
- 片付け・修繕・解体は査定後に判断する
- 査定額だけでなく手取り額と売却期間を比べる
- 空き家特例の期限は契約前に確認する
空き家売却の手順は7ステップ

売却を決めている場合も、まだ迷っている場合も、順番を入れ替えないことが大切です。売る・残す・貸す・解体から整理したい方は、先に実家・空き家をどうするか迷っている方へをご確認ください。
1.登記名義・相続人・必要書類を確認する
登記事項証明書で所有者を確認し、亡くなった親名義なら相続登記を進めます。共有者や相続人が複数いる場合は、売却への同意と連絡窓口も決めておきましょう。
相続登記は2024年4月から義務化され、原則として不動産取得を知った日から3年以内です。
2024年4月1日より前の未登記相続は、原則2027年3月31日が期限となり、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料対象になる可能性があります。

- まず用意する物:登記事項証明書、固定資産税納税通知書、本人確認書類
- あれば用意する物:権利証・登記識別情報、建築確認関係書類、測量図、境界確認書
- 相続の場合:戸籍、遺産分割協議書など。必要書類は登記方法で異なります
2.査定前は最低限の管理だけ行う
査定前に家財を全部処分したり、リフォームや解体を契約したりする必要はありません。貴重品と重要書類を確保し、危険物や腐敗物を除く程度にとどめ、不動産会社へ「現状のまま売れるか」を確認します。

ただし、引渡しまでは所有者の管理が必要です。管理不全空家や特定空家として自治体の指導後も改善せず勧告を受けると、住宅用地特例が外れる可能性があります。制度の仕組みは国土交通省の空き家対策情報でも確認できます。
3.複数社へ査定を依頼して条件をそろえる
査定額は売却を保証する金額ではありません。高い数字だけで選ばず、各社へ同じ条件を伝え、次の3点を比較してください。
| 比較項目 | 確認する質問 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 価格 | 成約が見込める価格はいくらですか | 査定根拠と近隣の成約事例 |
| 期間 | いつまでに売れないと価格を見直しますか | 想定期間と見直し条件 |
| 手取り | 売却代金から何が差し引かれますか | 測量・片付け・解体・手数料 |
査定価格・売出価格・成約予想価格・買取価格は別物です。仲介と買取の両方を提案された場合は、金額だけでなく、引渡し条件と売却後に負う責任まで書面で比べましょう。
4.売り方と不動産会社を選ぶ

査定根拠と販売方針を比較し、不動産会社を選びます。査定額だけでなく、想定する売却期間、価格の見直し条件、残置物や測量への対応も確認してください。
5.媒介契約を結び販売を始める
一般・専任・専属専任から媒介契約を選び、売出価格を決めて広告掲載と内覧対応を始めます。購入希望者が現れたら、価格、境界、残置物、引渡し時期を調整します。
販売開始後は、問い合わせ件数、内覧数、見送られた理由を不動産会社へ確認します。
一定期間反応が乏しい場合は、根拠のない値下げをする前に価格と広告内容を見直し、仲介で難しければ買取査定や自治体の空き家バンクも比較してください。
6.売買契約・決済・引渡しを行う
重要事項と契約条件を確認して売買契約を結び、決済日には残代金の受領、登記、鍵の引渡しを行います。
雨漏り、シロアリ、境界問題など、知っている不具合は査定時から伝えます。契約不適合責任の範囲は「仲介だから必ず負う」「買取だから必ず免除」と決めつけず、契約書で確認してください。
7.売却翌年に確定申告を確認する
売却による利益が出た場合や税金の特例を利用する場合は、売却した翌年に確定申告を行います。取得費や譲渡費用を確認できる契約書、領収書、登記関係書類は保管しておきましょう。
仲介・買取・解体の選び方

高値を目指すなら仲介、早さを優先するなら買取
仲介は一般の買主を探すため、市場に近い価格を狙いやすい一方、販売期間や内覧対応が必要です。買取は不動産会社が直接購入するため早く進みやすいものの、再販売費用などを見込んだ価格になります。
「いつまでに売りたいか」「最低限必要な手取り額」「家財を残したまま渡したいか」を先に決めると選びやすくなります。買取では、残置物処分、測量、契約不適合責任の扱いが提示価格に含まれるか確認してください。
解体や片付けは手取り額で判断する

古家付きのまま売るか、更地にするかは、解体費だけでは決められません。現状売却の成約予想価格と手取り、解体後の成約予想価格と手取りを同じ会社条件で出してもらい、差額を比較します。
- 解体費・家財処分費・測量費を誰が負担するか
- 解体後に再建築できる土地か
- 1月1日をまたぐ場合の固定資産税への影響
- 自治体の補助金と空き家の3,000万円特別控除の要件
これらを確認する前に解体契約をすると、建物を活用したい買主を逃したり、税の特例を使えなくなったりする場合があります。
売却費用・税金・期限を確認する
売却代金ではなく最終手取り額で比べる
主な費用は、仲介手数料、印紙税、抵当権抹消費用、測量費、家財処分費、解体費などです。
売買価格800万円以下の宅地・建物に該当する低廉な空家等では、事前の説明と合意のうえで仲介手数料が税込33万円までとなる場合があります。
譲渡所得は「売却代金-取得費-譲渡費用」で計算します。相続した不動産の所有期間は、原則として亡くなった方の取得日を引き継ぎます。取得時の契約書や建築費の資料は、処分せず探してください。
相続した空き家の特例は、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できます。
ただし、2024年以後の売却で、対象となる家屋と敷地等を相続または遺贈により取得した相続人が3人以上の場合は、1人当たり最高2,000万円です。
旧耐震の戸建て、売却期限、売却代金1億円以下などの条件があります。売却後に家屋を取り壊す場合や耐震改修を行う場合も、売却翌年2月15日までの完了など一定の要件を満たせば対象となることがあります。
適用期限や必要書類は国税庁の空き家特例で確認し、契約前に税務署または税理士へ相談してください。特例を使う場合は、税額が0円でも確定申告が必要です。
今日から行う3ステップ
- 登記事項証明書と固定資産税納税通知書を確認する
- 片付けや解体を契約せず、現況の写真と資料をそろえる
- 複数社へ同じ条件で査定を依頼し、価格・期間・手取りを比べる
1社だけでは、査定額が高いのか、販売条件が良いのかを判断しにくいものです。複数社の査定根拠と売却条件をそろえると、片付けや解体を行う前に、現状のまま売る場合の手取りを比較できます。
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\ 売却を決める前に査定額と条件を比較 /
査定後に売却を依頼する会社を決める必要はありません。まず比較材料として確認できます。査定結果や確認事項について、不動産会社から電話・メールなどで連絡が入る場合があります。
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