
終活だよドットコムの運営者、終活・相続・不動産の専門家のカズです。
「親の資産凍結が心配だけれど、おやとこ デメリットという検索候補を見て不安になった」という方は多いのではないでしょうか。実は、そのデメリットには「サービス固有の問題」と「制度自体の限界」が混在しており、ここを誤解すると大きな損をしてしまいます。
この記事では、おやとこの評判や費用、他社との比較、そして家族信託で起こりうるトラブルについて、専門家の視点で徹底的に解説します。
この記事を読めば、あなたが「おやとこ」を使うべきか、それとも別の専門家に依頼すべきかが明確になり、後悔のない認知症対策への一歩を踏み出せるはずです。
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- 「おやとこ」の費用が高くなる具体的な資産ライン
- サービス固有のデメリットと制度全体の限界の違い
- 「家族信託」では守れない親の権利と解決策
- あなたにとって最適な認知症対策の選び方
コンサルタント @KAZU多くの方が「おやとこのデメリット」を気にされますが、実はその多くがサービスではなく「家族信託という法律そのものの限界」であることがほとんどです。例えば「身上監護ができない」のは、どの専門家に頼んでも同じ。まずは「サービスの問題」と「制度の限界」を分けて考えることが、失敗しない第一歩ですよ。
「おやとこ」のデメリットに関する誤解


インターネット上で検索すると、「おやとこ」に関する様々なネガティブな情報や憶測が飛び交っています。しかし、専門家の視点で見ると、その多くが誤解であったり、あるいは「おやとこ」に限った話ではなかったりします。ここでは、情報の真偽を解剖し、あなたが本当に注意すべきリスクを明確にしていきます。
おやとこの費用は割高?
「おやとこは費用が高い」という噂、気になりますよね。結論から申し上げますと、これはあなたの家族が持っている資産額によって「割高」にも「割安」にもなるというのが真実です。
「おやとこ」の初期コンサルティング費用は、原則として信託財産評価額の1.1%(税込)〜という「料率制」を採用しています。一方、従来の司法書士事務所などは「一律30万円〜50万円」といった「定額制」が多い傾向にあります。
【資産額による費用の逆転現象】
- 資産3,000万円の場合:
おやとこ(約33万円) ≒ 一般的な専門家(30〜50万円)
→ ほぼ同等か、やや割安 - 資産1億円の場合:
おやとこ(約110万円) > 一般的な専門家(上限50〜70万円程度)
→ 明らかに割高になる可能性大
このように、信託したい財産(不動産評価額+預貯金)が一定額、例えば5,000万円を超えてくるあたりから、定額制の専門家よりも費用が高くなるケースが出てきます。資産家の家庭にとっては「割高」という評価はあながち間違いではありません。
口コミが少ないという不安


「契約件数No.1」と宣伝されているのに、ネットで検索しても具体的な利用者の生々しい口コミが少ない…。これに不安を感じる方は非常に多いです。
この理由は、「おやとこ」の集客構造にあります。彼らはネット広告だけでなく、多くの提携する銀行や不動産会社からの「紹介」で顧客を獲得しています。銀行の窓口で信頼できる担当者から紹介されたサービスを利用した場合、わざわざネットの掲示板に書き込む人は少ないですよね。
つまり、口コミが少ないのは「人気がないから」ではなく、「ネット以外の堅実なルート(BtoBtoC)での利用者が多いから」と推測できます。とはいえ、第三者による客観的な評価が見えにくい点は、これから検討する方にとってはデメリットと言わざるを得ません。
アプリだけのアフターサポート?
「おやとこ」の最大の売りは、信託契約後の財産管理を効率化する専用アプリです。これは非常に便利なのですが、逆に「困ったときにアプリしか頼れないのでは?」という懸念も生みます。
家族信託は10年、20年と続く長い契約です。その間には、信託した不動産が老朽化して大規模修繕が必要になったり、借地権のトラブルが発生したり、あるいは相続が発生して遺留分でもめたりと、アプリの自動計算では対応できない高度な法的トラブルが起こり得ます。
契約後のサポートが「アプリの操作説明」だけなのか、それとも「複雑な法律相談」まで定額でカバーしてくれるのか。ここが曖昧だと、将来的に高額な追加費用が発生するリスクがあります。
家族信託の税金リスク


これは「おやとこ」のデメリットというよりは、家族信託という制度全体に対する誤解ですが、非常に重要なので解説します。「家族信託を組めば相続税が安くなる」と思っている方がいたら、それは大きな間違いです。
【注意】家族信託に節税効果はありません 家族信託は、財産の「管理権」を親から子へ移すだけで、実質的な「価値」は親に残ったままです。そのため、相続税の評価額は下がりません。
むしろ怖いのは、専門知識のないまま自分たちで契約書を作ってしまった(DIY信託)場合です。契約条項の不備により、税務署から「実質的な贈与である」とみなされ、想定外の巨額な贈与税が課されるリスクさえあります。
「おやとこ」のような専門サービスを使うことは、こうした最悪の税務リスクを回避するための保険料とも言えるでしょう。
身上監護はできない限界
私が相談を受ける中で、最も多い勘違いがこれです。「家族信託さえしておけば、親のことは全て私が代行できる」という誤解です。
残念ながら、家族信託で受託者(お子様)が持てる権限は「財産の管理・処分」に限定されます。親の「生活や医療(身上監護)」に関する手続きは一切できません。
家族信託ではできないことの具体例
- 親が骨折して入院した際の、病院への入院手続きや手術の同意
- 認知症が進んだ親のための、介護施設への入居契約書へのサイン
- 要介護認定の申請手続きの代行(本来は本人や家族が行うが、信託契約に基づく権限ではない)
これらは「おやとこ」のサービスが悪いのではなく、法律の限界です。もし、これらの手続きも確実に代理したいのであれば、「任意後見制度」を併用する必要があります。



完璧な認知症対策を目指すなら、「財産を守る家族信託」と「人を守る任意後見」のハイブリッド契約が最強です。「おやとこ」でもこの併用提案は可能ですので、最初から「両方必要かもしれない」という視点で相談してみると良いですよ。
「おやとこ」のデメリットと解決策


デメリットばかり強調してしまいましたが、「おやとこ」が多くの方に選ばれているのには明確な理由があります。現代の家族が抱える課題を解決する、彼らならではの強みを見ていきましょう。
SBI新生銀行との提携の安心感
家族信託は、大切な親の全財産を託す契約です。運営会社がベンチャー企業だと聞くと、「この会社、10年後も大丈夫かな…」と心配になるのは当然です。
その点、「おやとこ」を運営するトリニティ・テクノロジーは、SBI新生銀行をはじめとする多数の金融機関と資本・業務提携を行っています。銀行が提携先を選ぶ際の審査は非常に厳格です。その審査をパスしているという事実は、企業の信頼性や事業の継続性を測る上で、非常に大きな安心材料と言えるでしょう。
費用倒れしない料金体系とは


先ほど「高額資産だと割高」とお伝えしましたが、逆を言えば「一般的な資産額ならリーズナブル」ということです。
例えば、「郊外の実家(評価額1,500万円)と、当面の介護費用としての預金(1,000万円)だけを信託したい」といったケース。この場合、定額制で50万円を支払うのは少し負担が重いですよね。「おやとこ」の料率制であれば、こうしたケースで初期費用を抑えられる可能性があります。ご自身の資産状況に合わせて、賢く使い分けるのがコツです。
家族信託がいらないケースとは
専門家の立場から正直に申し上げますと、すべての方に家族信託が必要なわけではありません。以下のようなケースでは、無理に導入するとかえってデメリットが大きくなる可能性があります。
【家族信託を見送るべき典型的なケース】
- 管理すべき財産がない:資産が預貯金のみで金額も少ない場合、各銀行の代理人指名サービスなどで十分なことも。
- 判断能力がすでにない:重度の認知症ですでに意思疎通ができない場合、契約自体が無効になるリスクがあります(手遅れ)。
- 「争族」の火種がある:将来の相続人(兄弟姉妹)の仲が悪い場合、一人の子供が財産管理を独占する家族信託は、他の兄弟から「財産の使い込み」を疑われ、深刻な対立を生む原因になりかねません。
任意後見制度との比較ポイント


「結局、家族信託と任意後見、どっちがいいの?」という疑問を解消するために、両者の決定的な違いを比較表にまとめました。目的が異なるため、優劣ではなく「使い分け」が重要です。
| 比較項目 | 家族信託(おやとこ等) | 任意後見制度 |
|---|---|---|
| 最大の目的 | 財産の積極的な運用・承継 | 身上(生活・医療)の保護と財産維持 |
| 得意なこと | 不動産の売却・買換え、アパート建築、柔軟な資産承継の指定 | 病院・施設への入所契約、要介護認定の申請、定期的な見守り |
| 苦手なこと | 身上監護(医療等の同意)は一切不可 | 積極的な資産運用(投資等)は原則不可 |
| 監督人の有無 | 原則なし(家族間の信頼ベース) | あり(家庭裁判所が選任する監督人がつく) |
「おやとこ」は左側の「家族信託」に特化したサービスです。不動産の売却などを想定しているならこちらが適していますが、施設入居のサポートがメインなら任意後見の方が適している場合もあります。
専用アプリで受託者の負担軽減
私が同業者として「これはズルい(笑)」と思うほど優れているのが、この専用アプリです。
家族信託の受託者(財産を預かるお子様)には、「分別管理義務(自分の財布と親の財布を厳密に分ける)」や「帳簿作成義務」、「年1回の報告義務」など、非常に重い法的責任が課されます。これを怠ると、他の親族から訴えられるリスクさえあります。
従来はエクセルや手書きのノートで必死に管理していたこの作業を、「おやとこ」のアプリは銀行口座と連携してほぼ自動化してくれます。「親のためとはいえ、自分の仕事や育児で手一杯」という現役世代にとって、この「管理の手間」をお金で解決できるメリットは計り知れません。
\ 煩雑な財産管理をアプリで自動化 /
家族信託についてよくあるご質問FAQ


おやとこのデメリットを超えた活用法
「おやとこ デメリット」と検索して不安を感じていた方も、その正体が「資産規模による費用の違い」と「法律制度そのものの限界」であることをご理解いただけたのではないでしょうか。
「おやとこ」は、テクノロジーの力で、これまで富裕層向けと思われていた家族信託を一般家庭にも手の届くものにした画期的なサービスです。完璧なサービスはこの世に存在しませんが、あなたの家族の状況とマッチすれば、これほど頼りになるツールはありません。
【今日からできるアクションプラン】
- まずは親の概算資産(実家の固定資産税評価額+預貯金)を把握し、「おやとこ」の料率(約1.1%)で費用を試算してみる。
- 家族会議を開き、「一番心配なのは財産管理か、それとも施設入居の手続き(身上監護)か」を話し合う。
- 「おやとこ」の無料相談などを利用し、「契約後、アプリで対応できない深刻なトラブル時はどうサポートしてくれるか」を具体的に質問する。
漠然とした不安は、正しい知識で具体的な「対策」に変えられます。手遅れになる前に、まずは小さな一歩を踏み出してみましょう!



家族信託は「契約して終わり」ではなく「始まってからが本番」の長いマラソンです。初期費用の数万円の差だけでなく、「10年後、20年後の自分が楽に、安全に管理できるか?」という長期的な視点でパートナーを選んでくださいね。「おやとこ」のアプリは、その長いマラソンを走り切るための良き伴走者になるはずですよ。
親が元気な”今”しかできない対策があります。
手遅れになる前に、まずは専門家に相談してみませんか?
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