デジタル遺品専門業者の実態!スマホ解除の費用とリスクをプロが暴露

デジタル遺品専門業者の実態!スマホ解除の費用とリスクをプロが暴露
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こんにちは、終活だよドットコムの運営者、終活・相続・不動産の専門家のカズです。

突然ですが、亡くなったご家族のスマートフォンが開かなくて、途方に暮れていませんか? 「デジタル遺品専門業者に頼めば、なんとかなる」 「ネットに書かれている裏技を使えば、開くはず」 すがるような思いで検索されたことでしょう。でも、ちょっと待ってください。

その「なんとかなる」という思い込みが、あなたの資産と、二度と戻らない大切な思い出を破壊してしまいます。

私はこれまで、焦って怪しい業者に依頼し、なけなしの30万円を騙し取られた上に、端末を破壊されて写真データまで完全に見られなくなったご遺族を目の当たりにしてきました。

その時の奥様の絶望した顔といったら……まさに地獄絵図です。あんな思いは、あなたには絶対にしてほしくない。

スマートフォンのロック解除に失敗しデータを失った遺族の手元

本記事では、デジタル遺品専門業者の選び方や、スマホパスワード解除の残酷な現実について、業界の裏事情も隠さず暴露します。

あなたの「困った」を解決するために、綺麗な建前は一切抜きで語らせてください。

スマホのロック解除で失敗して大切なデータを失う前に、まずはデジタル遺品の専門家に相談してみませんか?安全にデータを守るための第一歩です。

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コンサルタント @KAZU

ぶっちゃけ言いますね。スマホのロック解除は「魔法」じゃありません。最新のiPhoneなんて、米国のFBIやCIAですら解除に数千万円と数ヶ月をかけるレベルなんです。「3万円で即日解除できます」なんて甘い言葉をささやく業者は、詐欺師か素人だと思って間違いありません。まずは焦ってパスコードを連打するその指を止めて、この記事で「敵(セキュリティ)」の正体を知ることから始めましょう。

この記事のポイント
  • デジタル遺品専門業者に依頼した際のリアルな費用相場と成功率の「闇」
  • 安易なパスワード解除ソフトやキャリアショップ利用が招く「データ消失」の罠
  • 家族間トラブルを避けるための法的リスクとデジタル遺品の定義
  • 悪質な業者を見抜き、安全にデータを守るための選定チェックリスト
目次

デジタル遺品のスマホパスワード解除方法とリスク

スマートフォンに警告の「止」マークが表示されている画像

ここでは、多くの人が最初に直面する「スマホが開かない」という壁に対し、技術的に何が可能で、何が危険なのかを、綺麗事抜きで解説します。

「映画みたいにハッカーがパソコンを叩けばカチャカチャと開く」というイメージは、今すぐ捨ててください。现実はもっと残酷で、シビアです。

故人のiPhoneやAndroidは自力で開くか

銀行の金庫のように堅牢なスマートフォンセキュリティのイメージ

結論から申し上げますと、最新のiPhoneやAndroidを自力で解除するのは、99.9%不可能です。「誕生日は?」「電話番号は?」「車のナンバーは?」と推測したくなる気持ちは痛いほどわかります。

しかし、現代のスマホセキュリティは、銀行の大金庫よりも堅牢に設計されているのです。

私が担当したある相続案件での実話をお話ししましょう。奥様が亡くなったご主人のiPhone 12を「誕生日に違いない」と確信して入力し続けました。

しかし、実はご主人はセキュリティ意識が高く、全く別の数字を設定していたのです。結果どうなったか。「iPhoneは使用できません iTunesに接続」という無慈悲な画面が表示され、中に入っていたお孫さんの成長記録写真は永遠に闇の中へ消えました。

その時の奥様の、血の気が引いた真っ青な顔は今でも夢に見るほどです。

「Secure Enclave」と「Titan M」の絶望的な壁

CPUとは独立したセキュリティチップが総当たり攻撃を防ぐ図解

なぜ開かないのか。それは、ただのパスワードロックではないからです。 iPhoneには「Secure Enclave(セキュアエンクレーブ)」、Android(Pixel等)には「Titan M」という、メインの脳みそ(CPU)とは物理的に隔離されたセキュリティ専用チップが搭載されています。

このチップは、パスコードの照合を独立して行い、外部からの総当たり攻撃(ブルートフォースアタック)を検知すると、処理速度を意図的に遅らせます。

例えば、パスコードを1回試すのに「0.08秒」かかるとしましょう。しかし、このチップは攻撃を検知すると、1回の試行に「1時間」かかるように遅延させることができます。

つまり、スーパーコンピューターを接続しても、このチップが「No」と言えば、全通り試すのに100年かかる計算になります。これが、現代のスマホが「デジタル金庫」と呼ばれる所以です。

生体認証(指紋・顔)の「72時間の壁」と「再起動の罠」

指紋認証が機能しないことと再起動によるロックを示したアイコン

「指紋認証(Touch ID)や顔認証(Face ID)を使えばいいじゃないか」と考える方も多いですが、これも非常に高い壁があります。

まず、近年のセンサーは「生体反応(体温や血流、微細な動き)」を検知する「Liveness Detection」機能を備えています。そのため、残念ながら亡くなった方の冷たくなった指や、動きのない顔では反応しないケースが大半です。

さらに恐ろしいのが「BFU(Before First Unlock)」というセキュリティ仕様です。以下のような条件で、生体認証は強制的に無効化され、パスコード入力が必須になります。

【生体認証が無効化されるトリガー】

  • 端末を再起動した(充電切れによる再起動も含む)
  • 前回のロック解除から48〜72時間が経過した
  • 顔認証に5回失敗した
  • 音量ボタンと電源ボタンを長押しして「SOSモード」画面を一瞬でも出した

多くのご遺族が、遺品整理中に充電切れのスマホを見つけて「とりあえず充電して電源オン!」とやってしまいますが、実はその瞬間に「生体認証」という最強の鍵を自ら捨ててしまっているのです。

もし電源が入った状態(AFU:After First Unlock)で見つけたなら、絶対に電源を切らず、充電器に繋いだままにしてください。それが唯一の希望です。

スマートフォンを充電器に接続し電源を維持しているイラスト

パスコード解析ソフトやツールの危険性

ネットで「スマホ パスワード 解除 ソフト」や「デジタル 遺品 ツール」と検索すると、数千円〜1万円程度の安価なソフトが出てきますよね。

「DroidKit」や「AnyUnlock」、「Dr.Fone」などが有名ですが、これらには素人が陥りやすい大きな落とし穴があります。

「解除」の意味を履き違えてはいけない

はっきり言います。これらのソフトの多くは、「画面ロックを解除する」のではなく「スマホを初期化して使えるようにする」ためのものです。

広告では「パスワードなしで解除!」「救出!」と大きく書かれていますが、公式サイトの隅っこや利用規約をよく読むと、小さく「※データは消去されます」と書かれていることがほとんどでしょう。

仕組みとしては、スマホを「リカバリーモード」という強制修理モードに入れ、工場出荷時の状態にリセットすることでロックを消滅させています。当然、ロックと一緒に写真もLINEも電話帳もすべて消えます。

「解除成功!」の文字に喜んで中を見たら空っぽだった……なんて笑えない話が実際に起きているのです。

簡単解除ソフトのパッケージの影がドクロになっている警告画像

【ここが落とし穴!サブスク契約の罠】 さらに悪質なのが、これらのソフトの多くが「サブスクリプション(月額課金)」であることです。

「1ヶ月だけ」と思って契約したら、解約方法が英語のみで分かりにくく、毎月4,000円〜5,000円が引き落とされ続けていた、という相談も私の元によく寄せられます。データが消える上に金まで取られる。

まさに泣きっ面に蜂ではありませんか。データ救出が目的なら、市販ソフトには絶対に手を出さないでください。

専門業者に依頼する際の費用相場と注意点

「じゃあ、プロのデジタル 遺品 専門 業者に頼めばいいんでしょ?」と思いますよね。ここで現実的なお金の話をします。

きちんとした技術(フォレンジック技術)を持つ業者に依頼した場合、費用は20万円〜50万円以上かかるのが相場です。しかも「成功報酬」が大半となります。

「えっ、そんなにするの?足元を見てるんじゃない?」と驚かれますが、これには正当な理由があるのです。彼らが使う解析ツール(イスラエルのCellebrite社のUFEDなどが有名)は、世界中の警察機関や軍隊がテロ対策などに使うもので、ライセンス料だけで年間数百万円〜数千万円かかります。

高度な解析ツールとケーブルが繋がれた専門的なラボの様子
街の修理店、遺品整理業者、フォレンジック企業の費用とリスク比較表
業者のタイプ費用相場技術レベルリスク・特徴
街のスマホ修理店1〜3万円「画面割れ修理」が本業。論理的な解除技術はなく、試行回数を超過させてデータを消されるリスクが最も高い。絶対に依頼してはいけません。
遺品整理業者(窓口)5〜15万円窓口業務のみで、実際の解析は外部の専門機関へ委託するケースが多い。中間マージンが発生し、時間がかかる上、情報の管理体制に不安が残ることも。
デジタルフォレンジック企業20〜50万円以上警察の捜査協力も行うレベル。チップを直接解析する「チップオフ」等の技術を持つ。費用は高いが、どうしてもデータが必要ならここ一択。

【悪徳業者の手口】「キャンセル料」と「診断料」に注意

ここで業界の暗部をお話しします。一部の悪質な業者は、「解除費用20万円(成功報酬)」と謳っておきながら、解除に失敗しても「診断料」や「作業着手金」として3万〜5万円を請求してきます。

ひどい場合、「解除できませんでした」と端末を返却されたのに、後から「キャンセル料」を請求されるトラブルも国民生活センターなどに寄せられているのです。

契約書にサインする前に、「解除できなかった場合、支払いは0円なのか、実費がかかるのか」「端末は現状復帰して返却されるのか」を必ず録音しながら確認してください。

特に「端末を分解します(チップオフ)」と言われたら要注意です。二度と元に戻らない(電源すら入らない)状態で返ってくる可能性があります。

「高額な費用を払ったのに開かなかった…」と後悔する前に。実績豊富なデジタル遺品の専門家なら、状況に合わせた最適な解決策を提案できます。

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ドコモ等のキャリアでは初期化しかできない

「ドコモやau、ソフトバンクのショップに行けばなんとかなる」と思っている方、残念ながらそれは幻想です。キャリアショップの店員さんは親切ですが、彼らにパスワード解除の権限も技術もありません。

窓口でできるのは「解約」か、端末を再利用するための「初期化(オールリセット)」だけです。「ドコモ スマホ ロック解除 死亡」で検索してショップに駆け込んでも、「データは諦めてください」と言われて終了です。

これは意地悪ではなく、「通信の秘密」を守る法律(電気通信事業法)があるため、キャリア側はどうしても中身に触れることができないからなのです。

【プロの裏技】解約前に「SIMカード」だけは死守せよ

ここで一つ、現場を知るプロとしてのアドバイスです。スマホが開かなくても、絶対にすぐに解約してはいけません。なぜなら、スマホの中に入っている「SIMカード」が生きていれば、それを別のスマホに差し替えることで、その電話番号宛てのSMS(ショートメッセージ)を受信できるからです。

これにより、LINE、Google、Apple ID、Facebook、Instagramなどのパスワードリセットが可能になる場合があります。

多くのクラウドサービスは「電話番号認証」でパスワードを再発行できるため、本体のロックは解けなくても、クラウド上の写真やデータに「裏口」からアクセスできる可能性が残されているのです。

解約した瞬間、この最大のチャンスは永久に失われます。一度手放した電話番号を取り戻すことは不可能です。

「月額料金がもったいない」と思うかもしれませんが、データ救出のための「必要経費」だと思って、最低でも数ヶ月は契約を維持してください。

ロックされたスマホからSIMカードを抜き別の端末で認証コードを受け取る図

パスワード試行回数制限とデータ消失リスク

これが最も恐ろしいリスクです。スマホには「パスワード試行回数制限」があります。iPhoneなら通常10回失敗すると、設定によってはデータが自動的に全消去されます。

Androidでも、連続失敗するとGoogleアカウントでのログインを求められ(FRPロック)、それを突破できなければ初期化しか道がなくなるのです。

「あと1回くらい試せるかな?」その1回が命取りになります。特に電源を切って再起動した直後は、指紋認証や顔認証も使えず、パスコード入力が必須になります。

この状態で適当に入力するのは、地雷原をスキップで歩くようなものです。データが何より大事なら、プロに相談するまでは「触らない」「充電だけは切らさない」のが正解でしょう。

【専門家カズの現場アドバイス:中盤】 「5回間違えたけど大丈夫ですか?」という相談をよく受けますが、もう赤信号点滅です。iPhoneは失敗回数が増えると、次の入力までに1分、5分、1時間と待ち時間が増えます。

この待ち時間こそが「警告」です。もし今、待ち時間が出ている状態なら、絶対に次の入力をしないでください。その指一本で、10年分の家族の思い出が消し飛ぶかもしれません。

デジタル遺品のスマホパスワード解除と法的問題

スマートフォンを中心に親族関係に亀裂が入っているイメージ図

技術的な壁の次は、法律の壁です。たとえ家族でも、故人のスマホを勝手に見ることは法的にグレー、あるいは真っ黒な場合があります。現場で見た「ドロ沼事例」をもとに解説しましょう。

勝手にロック解除すると違法になる可能性

「妻なんだから夫のスマホを見るのは当然」と思っていませんか?実は「不正アクセス禁止法」には、家族間の明確な例外規定がありません。

もちろん、遺産整理のためであれば実務上はお咎めなしとなるケースが多いですが、問題は「相続人同士で揉めている場合」です。

例えば、あなたが故人のスマホを解除して、愛人への送金履歴を見つけたとします。それを隠そうとしてデータを消したりすれば、他の相続人から「証拠隠滅」や「プライバシー侵害」で訴えられるリスクがあります。

あるいは、逆に「あなたが勝手にスマホを操作して、預金を自分の口座に移したのではないか?」と疑われる原因にもなります。「デジタル 遺品 トラブル」の火種は、常に身内の疑心暗鬼から生まれるのです。

法務省や総務省のガイドラインでも、デジタル遺産の取り扱いは慎重さが求められており、トラブル防止のためには相続人全員の合意が必要です。

(出典:総務省『電気通信消費者情報コーナー』

デジタル遺品の取り扱いで親族トラブルになる前に。相続のプロに相談して、法的に正しい進め方を確認しておきましょう。

相続サポート

LINEや写真データの取り出しと承継

「LINEの履歴を見たい」という要望は非常に多いです。しかし、LINE社は「通信の秘密」を理由に、たとえ遺族であってもトーク履歴の開示には絶対に応じません。これは利用規約で明確に定められています。

もしスマホのロックが解除できなければ、LINEの中身を見ることは不可能です。唯一の希望は、「故人がパソコン版LINEやiPad版LINEを使っていなかったか」を確認することでしょう。

PC版LINEがログイン状態であれば、そこから過去のトーク履歴を遡れる可能性があります。

写真は「遺産(動産)」として認められやすく、AppleやGoogleも所定の手続き(裁判所の命令や独自の承継プログラム)を経れば開示に応じることがありますが、LINEやメールは「個人の秘密」として、相続の対象外(一身専属権)とされることが多いのが現実です。

データ種類相続性(一般的解釈)アクセス難易度
ネット銀行・証券・FXあり(相続財産)低(書類手続きで開示可能)
写真・動画(端末内)あり(動産扱い)高(端末が開かないと困難)
LINE・メール・SNSなし(一身専属権)極高(運営も開示拒否)
暗号資産(仮想通貨)あり(相続財産)極高(秘密鍵がなければ消滅)

解約前に確認すべき銀行やサブスク情報

スマホが開かないと焦りますが、実はスマホを開けなくても資産整理は可能です。むしろ、スマホ解除に固執して時間を浪費するより、アナログな探索の方が確実に資産を見つけられます。

通帳、手帳、スマホの箱などパスワードが書かれている可能性がある場所のイラスト

以下のポイントをチェックしてみてください。

【プロ直伝】アナログ捜査チェックリスト

  • 郵便物: 銀行からの「重要なお知らせ」、証券会社の「取引報告書」、保険会社の「控除証明書」は宝の山です。これらが届けば、そこが契約先です。
  • 通帳の履歴: 「振込」だけでなく、クレジットカードの引き落とし名義を見ることで、契約しているサービスを特定できます。
  • PCのブラウザ履歴: Google Chromeなどにパスワードが保存されている可能性が高く、そこからネット銀行へログインできることもあります。
  • メールの受信トレイ: パソコンのメールソフトが生きていれば、そこに来ている「【〇〇銀行】入金のお知らせ」などの件名検索で資産を炙り出せます。
  • カレンダーの裏や手帳: 高齢の方ほど、パスワードを紙に書いています。電話帳の「ア」行(暗証番号)や「ハ」行(パスワード)も要チェックです。
  • 端末の箱: ガラケー時代からの癖で、端末が入っていた箱の中にパスワードを書いた紙を入れている方が意外と多いです。

また、サブスクリプション(継続課金)の解約も、スマホを操作する必要はありません。クレジットカード会社に連絡してカード自体を止めてしまえば、支払いができなくなり自動的に解約されます。

「スマホが開かないと破産する!」なんてことはないので、まずは落ち着いてアナログな証拠探しから始めましょう。

スマホが開かなくても、家中の書類や貴重品を整理すれば資産は見つかります。大変な探索作業はプロの遺品整理士に任せるのも手です。

全国対応の遺品整理サービス【遺品整理110番】

カード停止のタイミングに注意

ただし、クレジットカードを止めると、携帯電話料金の支払いも止まってしまう可能性があります。前述の通り、SMS認証のために電話番号は維持したいので、カード会社には「携帯料金だけは別のカードや口座振替に変更してから止める」か、携帯ショップで支払い方法を変更してからカードを止める手順を踏むのが安全です。

(デジタル遺品専門業者)についてよくあるご質問FAQ

デジタル遺品専門業者に頼めば必ず解除できますか?

残念ながら100%ではありません。特に最新のiPhoneは解除成功率が低いです。 数年前のモデル(iPhone 8やXなど)なら可能性は高いですが、最新機種(iPhone 13/14/15以降など)やOSアップデート直後の端末は、世界最高峰の技術を持つ業者でも「解析不能」として返却されることがあります。業者のサイトにある「成功率90%!」などの数字は、古いガラケーやAndroidを含んだ数字であることを理解しておいてください。

費用の支払いは成功報酬ですか?

優良な業者は基本的に「成功報酬制」を採用しています。 ただし、着手金として数万円(診断料)が必要な場合もあります。「解除できなくても全額請求」という業者は避けるべきですが、逆に「完全無料」を謳うところもデータ転売のリスクがあり危険です。見積もり段階で「解除できなかった場合の費用」を必ず確認してください。

故人のスマホを初期化して自分が使いたいのですが?

データが不要なら、キャリアショップやApple/Googleの正規手続きで初期化可能です。 この場合、相続関係を証明する書類(戸籍謄本や死亡診断書など)が必要になりますが、データ救出のような高額な費用はかかりません。事務手数料(数千円程度)のみで対応してもらえます。

警察に頼めば開けてくれますか?

事件性がない限り、警察は民事不介入なので対応してくれません。 「家族が死んだから開けてほしい」という理由だけでは、警察のフォレンジック捜査は動きません。自力で解決するか、民間業者に依頼するしかありません。

クラウドの写真はいつまで残りますか?

料金未払いになると、数ヶ月から半年程度で削除されるリスクがあります。 Googleフォトなどは、容量超過の状態が2年続くと削除されるポリシーがあります。そのためにも、クレジットカードの即時停止は慎重に行う必要があるのです。

生前整理でエンディングノートに残す対策

ここまで読んで「死後の解除は大変すぎる」と痛感されたと思います。そうです、だからこそ生前対策が最強なのです。

紙のエンディングノートにパスコードを書いておく、これだけで遺族の負担はゼロになります。または、iPhoneならiOS 15.2以降で搭載された「故人アカウント管理連絡先(レガシーコンタクト)」、Androidなら「アカウント無効化管理ツール」を設定しておくだけで、死後に正規の手順でデータを取り出せます。

もしご自身がまだお元気なら、今すぐこれらの設定を行ってください。それが家族への最大の愛であり、最高の遺産管理なのです。

エンディングノートを開いてパスワード対策をしている様子

デジタル遺品のスマホパスワード解除まとめ

デジタル遺品のパスワード解除は、技術的にも費用的にも非常にハードルが高い作業です。安易な自己判断は、取り返しのつかないデータ消失を招きます。

入力ストップ、SIM確保、家族会議の3つのアイコン

【今日からできるアクションプラン】

  • パスワードの推測入力はストップ: これ以上入力せず、充電器に繋いで電源を維持してください。再起動は厳禁です。
  • SIMカードの確保: キャリアを解約する前に、SIMカードを抜き取り、SMSが受信できる状態をキープしてください。
  • 家族会議を開く: 独断で高額な業者に頼まず、「数十万円かけてでも見るべきデータか」を相続人全員で冷静に話し合ってください。

最後になりますが、デジタル遺品の中に「見ないほうが幸せだった秘密」が隠されていることも多々あります。借金の督促、知らない異性とのやり取り……。

パンドラの箱を開ける覚悟はありますか?それでも開けたいという強い思いがあるなら、信頼できるデジタル遺品専門業者に相談してみてください。あなたが後悔のない選択ができるよう、心から応援しています!

コンサルタント @KAZU

「業者に30万円払って解除したら、中身はパチンコ屋のメルマガとスパムメールだけだった」という笑い話のような実話があります。お金は戻ってきません。まずは冷静に、郵便物や通帳などアナログな遺品整理を徹底してください。重要な資産情報は、案外スマホの外に転がっているものですよ。

自己判断でのロック解除はデータ消失の元です。大切な思い出と資産を守るために、まずは無料相談で可能性を確認してください。

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この記事を書いた専門家

保有資格: 相続診断士 / 宅地建物取引士 / AFP(日本FP協会認定)など20種以上

不動産・金融業界で15年以上の実務経験、1,500件以上の相談実績を持つ相続・終活・不動産相続のプロフェッショナル。法律・税務・介護の専門家と連携し、ご家族に寄り添った円満な終活・相続を実現します。

▶︎ 詳しいプロフィールは下記リンクマークから

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